ワインとともに、日常を豊かにする体験をお届け
当社が運営する「ワインショップ ニコラ」は、社長であるシュードル ニコラ自らが仕入れたボルドーワインを中心に展開するワインの専門店です。フランス、イタリア、スペイン、アメリカなどから直接買い付けた各国のワインを揃え、他にはない独自の品揃えを実現しています。
私たちはワインを販売するのではなく、お客様にワインの楽しみ方や選び方、その体験を提供する場所としてサービスを提供しています。スタッフ全員が、お客様の好みやシーズンに合ったワインを丁寧に提案し、お客様の1日を豊かにするお手伝いを心がけています。
そのため、安く大量に販売するのではなく、1本1本を丁寧に販売することを大切にしています。 一度ご来店いただいたお客様が、スタッフとの会話を楽しみながらワインを選び、「次はこんなワインが飲みたい」という期待を持って再来店してくださることが多いのも私たちの特長です。
ワインショップ二コラ 宮崎店・北九州店 店長 柴田様
モール展開へ向けてレジシステムを刷新
もともとは百貨店での店舗展開がメインで、自社では顧客データの保持や活用を行っていませんでした。
また、
販売システムは酒販専用のリカーシステムを導入していましたが、新たに店舗を追加するたびにシステムの組み換えが必要で、もっとシンプルで使いやすいシステムに変更したいという思いがありました。
モール展開を進める決定をしたタイミングとリカーシステムの更新時期が重なったことがきっかけで、システムの変更を検討し始め、調査を進める中で最も魅力を感じたのが、スマレジでした。
スマレジを選んだ大きな理由のひとつは、
専用のレジ端末が不要で、汎用性のあるiPadでシステムを構築できる点です。さらに、モール展開を進める中で、
新しい店舗の追加がスムーズにできる点も大きなポイントでした。
実際に操作してみると、
直感的に使える設計になっており、スタッフがすぐに使いこなせるのも魅力的でした。
また、
多様な決済手段との連携が可能で、キャッシュレス決済にも柔軟に対応できること、そして、
1つのアカウントで全店舗の在庫を一括管理できる点も導入の決め手となりました。
特に在庫管理の面では、以前は「あるはずの商品がない」という問題が頻繁に発生していましたが、スマレジを導入したことで、その課題が解消されました。売れ行きが落ち着いている店舗から、
在庫が少なくなりそうな商品を店間移動させることができ、効率的に在庫を管理できるようになったのです。
その結果、店舗間での在庫確認にかかる電話の手間も減り、業務負担が大幅に軽減されました。
ワインショップ二コラ 北九州店 豊富に取り揃えられたワイン
スマレジでリアルタイムの在庫が見える化され、データ確認が簡便に
スマレジを導入したことで、在庫管理が大きく改善されました。
店舗スタッフは、スマレジに登録された商品の中から「この商品をいくつ仕入れたい」と本社にリクエストを出し、本社がその内容を確認して許可を出す仕組みです。
以前は、追加発注が必要かどうかの判断が難しい場面もありましたが、スマレジを活用することで、
在庫状況がリアルタイムで可視化されるようになり、仕入れの精度が向上しました。
本社側は「この商品はあまり売れていないけれど、追加する必要があるか?」といった確認ができるようになり、
現場と本社が同じデータを基に適切な判断ができるようになった結果、無駄な仕入れが減り、在庫管理の精度が大幅に向上しました。
商品登録は本社で行い、仕入れは店舗で現物を確認した後、スマレジの管理画面で入荷登録をします。棚卸の際には、スマレジで在庫一覧をCSVで出力し、現場にある在庫本数と照らし合わせて確認しています。
また、商品コードにJANコードを登録し、プリンターで商品名、バーコード、本数を出力し、その紙を棚卸時に確認しながらバーコードを読み込んで入荷本数を入力する方法で棚卸を行っています。
このようにアナログ方式を採用しているものの、紙に出力して確認することで間違いを減らせていると感じています。棚卸画面では、入力数に違いがあると差異が表示されるので非常にわかりやすいです。
進捗状況がパーセンテージで表示されることで、棚卸しの進行状況が一目でわかり、作業が滞ることなく効率的に進められるようになりました。
他店の酒屋で働いていた時は、Excelで商品名や本数を手入力していたので、その時と比べると
作業量は10分の1ほどになりました。特に、
お酒を取り扱い関係上慎重な棚卸が求められますが、正確な管理ができることは非常に重要なポイントです。
さらに、データの確認が簡単になったことも大きなメリットです。
過去の売上履歴がすぐに確認できるので、「昨年の12月の第1週にどの商品が売れていたのか?」といった分析も手軽に行えます。これにより、売れ筋商品や常連のお客様の動向がひと目で分かり、より細かい販売計画を立てることができるようになりました。
LINE公式アカウントで開封率が劇的に向上、顧客管理の新しい形
2020年にLINE公式アカウントの運用を始めました。LINEを導入したのには、お客様とのつながりをもっと深めたいという思いがあったからです。
それまでは
メルマガを運用していたのですが、開封率が低く、なかなか情報が届かないという問題がありました。ところが、
LINEを導入してからは平均の開封率が60%と飛躍的に向上しました。メールの開封率は30%を切ることがよくあったので、LINEの効果を実感せずにはいられませんでした。
また、
LINEのリッチメッセージを使うと、画像をタップするだけで予約フォームやホームページに直接アクセスでき、そのクリック率も約40%という高い数字を記録しています。
会員登録の方法については、従来は紙の登録フォーマットにお客様の情報を記載してもらい、スマレジの会員機能で管理していました。この時、最も問題視していたのは、店舗での顧客情報管理です。情報流出によるトラブルを回避するために物理的な保管用ロッカーを導入するなど、コストが増大していました。
さらに、メールでは一斉配信しかできず、各店舗やお客様に最適な情報を届けることが難しいという点も課題でした。加えて、メールアドレスや住所を記入しないお客様が増え、DMを送る手段がなくなることもあり、結果としてお客様が離れてしまう原因となっていました。
そこで、LINEであればブロックされない限り、確実に情報を届けることができるため、スマレジと連携できるLINE会員システムを探し始めました。
EDWARDは
1つのアカウントで各店舗ごとに情報を分けて管理できる点が魅力的で、選定の決め手となりました。
LINEデジタル会員証の活用で特定商品の売上が前年比200%アップ
1. 顧客管理がスムーズになり、会員登録も簡単にEDWARDを導入し、特に大きなメリットを感じているのは
顧客情報の管理が大幅に楽になったことです。
以前は、店舗でお客様の情報を管理する必要があり、その手間が課題となっていました。しかし、現在では
お客様自身がQRコードを読み取るだけで簡単に登録できるため、スタッフの負担が大幅に軽減されました。
特に混雑時、「この方はリピーターになりそうだ」と思っても、紙の会員カードでは登録に時間がかかり、声をかけづらい場面がありました。しかし、
LINEならわずか10秒ほどで登録できるため、リピーター獲得のチャンスを逃しません。2. ランク管理で購入額・来店回数を可視化EDWARD導入後、リピート率が向上していることがデータからも明確に確認できます。従来は年間の来店回数が気になっても、個別の取引履歴を確認する必要がありました。
しかし、
現在ではランクシステムにより、年間の購入金額や来店回数が一目で把握できるようになりました。 たとえば、「あと少しでゴールドランクに達する」と分かれば、「あと○○円のご購入でゴールドランクになります」と案内することで、
お客様の次回購入を促し、結果としてリピート率向上につながっています。
また、ポイント数だけでなく、
年間の購入金額やランク(ボルドー・シルバー・ゴールド・プラチナ)を基に分析できるため、より正確な顧客管理が可能になりました。
3. 電子レシートの活用で購入履歴の確認がスムーズになり接客の質が向上EDWARDの電子レシート機能も非常に便利で、お客様からも好評をいただいています。特に、ワインのように商品名が長く、覚えにくいものを扱う店舗では、その効果を実感しています。
たとえば、「以前購入した赤いラベルのワインが美味しかったが、名前を忘れてしまった」という問い合わせにも、LINEの購入履歴を確認することで即座に対応できます。
これにより、お客様とのコミュニケーションがスムーズになり、より丁寧なご提案が可能になりました。 また、お客様ご自身でもLINEトーク画面の「購入履歴」より確認が可能なので、ご自身で同じワインを購入されることもあります。
4. ターゲット別配信が可能になり、マーケティングを強化EDWARDのセグメント配信機能により、
仮会員や特定の購入履歴を持つお客様に対して、ピンポイントでメッセージを送信できるようになりました。
たとえば、「今会員登録すると特典ポイントをプレゼント」といったメッセージを送ることで、仮会員の方が正式に登録されるケースが増えています。また、スマレジと連携した顧客管理データを活用すれば、「このお客様は赤ワインを好んでいる」といった情報を基に、適切なご案内が可能になります。
このように、
詳細なデータを活かした接客を行うことで、お客様との関係性を深め、店舗への信頼につなげることができています。
また、お客様はお気に入りの店舗を登録し、その店舗からの情報を受け取ることができるようになりました。以前は本社から一斉配信を行っていましたが、地域ごとの気候差を考慮できず、「秋におすすめのワイン」とご案内しても、まだ暑い地域のお客様には響かないといった課題がありました。
そこで、
お客様が登録したお気に入り店舗毎によってメッセージ内容を変えて配信するようにしました。店舗ごとにその日の気温や天候、昨年の売上データをもとに、おすすめ商品を決定しています。
例えば、
スマレジの管理画面では日別売上と共に当時の天気や最高・最低気温が表示されるため、これを活用して暑い日には「涼しく楽しめるスパークリングワイン」などの配信内容を作成しています。
ワインショップ二コラ ボージョレヌーヴォー2024注文サイト
5. LINE予約の受付開放でボージョレヌーヴォーが完売へ2024年はLINEを活用したことで
、約100名以上の方がEDWARDのシステムからボージョレヌーヴォーの予約を行い、アナログ予約と合わせて数百名近くとなり、解禁日すぐにほぼ完売となりました。
特に、LINEで予約されたお客様は、店舗で直接購入される方に比べ、まとめ買いをされる傾向が強いのも特徴です。店頭では「とりあえず1本購入しよう」という方が多いのに対し、LINE予約では「せっかくなら4種類すべて試してみよう」「どうせなら10本購入しよう」といったケースが増えました。
LINEで「今週のおすすめ」「来月の解禁に向けた予約案内」など定期的に発信できるため、お客様の目に留まりやすくなり、最終的に売上向上にもつながっています。
北九州エリアだけでも、ボージョレヌーヴォーの売上が昨年の2倍(昨対比200%)を達成しました。
LINE上で簡単に予約が完了するため、お客様の利便性が大幅に向上し、予約数が大幅に増加したのだと実感しています。また、予約受付が自動化されているため店舗の業務効率化にもつながっています。
スムーズな導入のカギは小規模テストと役割分担
新しいシステムを導入する際、現場では一定の反発や懸念が生じることが避けられません。特に、「作業が増えるのではないか」「せっかく導入してもすぐに廃止されるのではないか」といった不安の声が多く聞かれました。しかし、実際に運用を始めてみると、作業の効率化が進み、直ぐに受け入れられるようになりました。
導入をスムーズに進めるために、まず小規模店舗でテスト運用を実施し、その成果を他店舗へ共有しました。例えば、「紙のDMを送るよりも効率が向上した」「短時間で運用できた」といった具体的な成功事例を示すことで、他店舗でも抵抗感が減り、導入が加速しました。
また、新しいシステムを運用する上で「役割分担の明確化」が重要でした。お客様からのメッセージ対応や予約フォームの管理など、誰がどの業務を担当するのかを事前に決めることで、スムーズな運用が可能になります。これにより、本社や店舗スタッフの負担を最小限に抑えつつ、システムの効果を最大限に活かせるようになりました。
最終的に、新システムの導入を成功させるためには、「丁寧な説明と計画的な展開」 が不可欠であることが分かりました。成功事例やデータを活用した説得が効果的であり、店舗スタッフやお客様双方にとっての利便性を示すことで、導入の浸透をスムーズに進めることができました。