導入前に確認したい「POSレジ」の機能や
選び方を徹底解説
更新日:2024/10/23
POSレジとは、商品が売れた際にリアルタイムで販売情報を自動的に収集・管理できるPOSシステムを備えたレジのことです。これまでは従来のレジスターにPOSシステムを搭載したものが主流でしたが、現在ではタブレットやパソコン、スマートフォンを利用するタイプのPOSレジも増えており、これらはPOSアプリをインストールし、バーコードスキャナーやキャッシュドロア、レシートプリンターを接続することでレジとして活用されています。
POSレジを使うことで、「いつ」「何が」「いくつ」「いくらで」販売したかをリアルタイムで把握でき、売上情報はサーバーで管理されるため、複数店舗間の在庫管理も容易です。他店舗の在庫情報を確認して取り寄せることも可能で、多店舗展開でも効率的な運営が期待できます。
一方、従来のキャッシュレジスターは、商品金額の計算やお釣りの計算といった基本的な取引機能のみを備え、POSレジのように販売データの分析や在庫管理には対応していません。そのため、新しいサービスや販売促進活動に活用することが難しく、POSレジと比べると機能面での拡張性に欠ける傾向があります。
POSレジは、店舗運営に必要な情報をリアルタイムで管理・分析し、販売促進や顧客サービスに役立てることができる、現代の店舗運営において不可欠なシステムといえます。
本記事では、POSレジの機能やメリット、費用感や選び方のポイントなど、様々な角度からPOSレジの特徴について詳しく解説します。
レジ締めがカンタンなPOSレジ!0円から始められる高機能POSレジ「スマレジ」
レジシステムの3つの種類
まず、現在提供されているレジシステムは、大別して3種類あります。以下に比較表としてまとめましたのでご覧ください。
3種類のレジシステム比較表
POSレジ
POSレジ
非POSレジ
PC、タブレットPOS
クラウドPOS
POS専用機
レガシーPOS
キャッシュレジスター
ガチャレジ・メカレジ
市販のPC、タブレット、スマートフォンにレジ機能(アプリ)をインストール。安価かつどこでも購入可能で、省スペース。クラウドなので機能も随時アップデート。
大型レジなので設置スペースが必要。
売上管理や集計など多機能なので、高価で、導入費・維持費共に高額な傾向。堅牢性や耐久性が高く、周辺機器が付属。
電卓+金庫(ドロア)が一体式。会計のみの単機能で、売上は非電子データ(紙ベース)。
※1 電子レジスタ <E-A207W-W> 画像引用元:シャープ株式会社
※2 POSターミナル WILLPOS-Unity M-8750 画像引用元:東芝テック株式会社
※3 価格は例です。
現在のレジシステムは「POSレジ」と「非POSレジ」に分けられ、さらにPOSレジには「POS専用機(レガシーPOS)」と「PC・タブレットPOS(クラウドPOS)」といった種類があります。
据え置き型のキャッシュレジスターなどの非POSレジは、機器の価格が1〜10万円と比較的安価であるため、コストを抑えて導入できるメリットがありますが、機能は会計のみの単機能であり、また、紙などの非電子データによる売上管理のため負担が大きいデメリットがあります。
一方でPOSレジは、機器代は安価なものもありますが、周辺機器を含めると非POSに比べるとややコストが上がります。しかし、POSシステムにより、商品が売れた際にリアルタイムでデータを照合して決済し、売上額や販売場所などの販売情報を自動的に収集・分析が可能など、経営面の業務効率向上に大きく寄与します。
POSレジと従来システム(キャッシュレジスター)の違い
POSレジ
キャッシュレジスター
このため、豊富な機能を備えたPOSレジが現在のレジシステムの主流になっています。では、「PC・タブレットPOS」と「POS専用機」について、それぞれ解説します。
POSレジは「PC型」「タブレット型」「ターミナル型」の3種類
前項に掲載した表では、POSレジに属するレジシステムとして「PC・タブレットPOS」と「POS専用機」を記載していますが、「PC(パソコン)型」と「タブレット型」、POS専用機を「ターミナル型」として、それぞれ詳しく解説します。
種類1:PC(パソコン)型POSレジ
「PC(パソコン)型」は、PCにPOSシステムアプリをインストールして使う方式です。既存のパソコンをそのままPOSレジとして利用できるため、新たな端末購入が不要です。モニターやUSBなどの付属品が使えるため汎用性が高く、多くの機種で反応速度も優れています。レジとして利用するには、バーコードスキャナーやキャッシュドロア、レシートプリンターなどの周辺機器を接続する必要があります。
PC型は、ターミナル型のような一般的なレジとは操作性が異なるため、ほかのレジ経験者にとっては操作に慣れにくい場合があります。また、ターミナル型同様に持ち運びができず、パソコンが古くなれば買い替えが必要というデメリットもあります。
種類2:タブレット型POSレジ
スマホやタブレット端末にPOSシステムアプリをインストールして使う「タブレット型」は、市販のタブレットを活用するため、導入費用を大きく抑えることが可能です。また、iPadなどデザイン性に優れた既存のタブレットは、カフェや美容院といったおしゃれな店舗にも適しています。
コンパクトで持ち運びが簡単なため、移動販売やイベント販売にも最適です。キャッシュドロアやレシートプリンターなどの周辺機器と接続して利用可能で、コストが抑えられるため、小規模店舗でも導入しやすいのが特徴です。
スマレジはタブレット、スマホを活用したPOSレジで、価格的にも導入しやすく、拡張性に優れています。
種類3:ターミナル型POSレジ
スーパーやコンビニでよく見られる「ターミナル型」は、従来のレジスターにPOSシステムを搭載したタイプで、「レガシーPOS」や「据置型POS」とも呼ばれます。POSシステムに合わせて専用に作られたレジで、自動釣銭機など会計に便利な高性能機能がフル装備されており、キャッシュドロアやレシートプリンターも一体化しているため、追加機器が不要です。大型で持ち運びはできませんが、使いやすく高性能です。
ただし、オーダーメイドの専用ハードウェアであることが多く、システムのアップデートや拡張が難しいうえ、端末の老朽化時には買い替えが必要です。また、機器の価格が高額なため、導入コストが大きくなってしまうというデメリットもあります。
これら3種類のPOSレジの特徴を踏まえると、小規模事業者が導入するPOSレジとしては、導入費用を抑えられるPC・タブレットPOSを選択すべきです。さらに、運用効率を重視するのであれば、スマレジのような機能性や拡張性の高い「クラウドPOSレジ」がおすすめです。
では、クラウドPOSレジの特徴について次に解説します。
クラウドPOSレジの3つの特徴
クラウドPOSレジとは、レジ端末にソフトウェア(アプリ)をインストールしてインターネットを介してクラウドサーバーにデータを保存するタイプのレジです。クラウドPOSレジの特徴は以下の3点です。
特徴1:情報をリアルタイムで確認
クラウドPOSレジは、常時クラウド上に各種データを保存しているため、売上情報や在庫情報をリアルタイムで確認できます。インターネットを介して情報を確認できるため、場所を選ばずに即時売上分析や在庫確認が可能になります。
特徴2:常に最新状態を保てる
キャッシュレスや軽減税率、非接触による会計など、国の制度やニーズによって販売方法が変化する事があります。POSレジでは、このような変化に合わせてシステムを調整する必要がありますが、クラウドPOSレジなら、自動的なアップデートによって迅速な対応が可能なため、常にシステムが最新の状態に保たれます。
特徴3:買い換えの必要がない
従来のレジ端末では、システムの更新のために端末の買い替えや、あるいはコストをかけてシステムの更新を行う必要がありましたが、クラウドPOSレジは、常にPOSシステムが最新の状態に保たれるため、レジ端末を買い替える必要がなく、アップデートも基本的に無料なため、長期的なコスト削減になります。
クラウドPOSのこれらの特徴は、レジ運用において大きなメリットとなります。
スマレジのクラウドPOSなら最新の販売形式にもスマートに対応
また、スマレジのようなスマホやタブレットを活用したクラウドPOSレジなら、単純なレジ機能のほかにも様々なシーンで活用が可能になります。
タブレットで「券売機・セルフレジ」
ユーザーが自分で画面を操作し、注文、または会計を行う機能です。レジの混雑を緩和し、レジ業務が減ることによる人件費の削減にもつながります。
スマレジのセルフレジ
スマレジのセルフレジ機能の詳細については、下記をご覧ください。
参考:スマレジのセルフレジ
タブレットで「セルフオーダー」
テーブル上にタブレットを設置し、ユーザーが自分で操作して注文できる機能です。注文ミスが減り、オーダー処理も効率化されます。
スマレジのセルフオーダー
スマレジのセルフオーダー機能の詳細については、下記をご覧ください。
参考:スマレジのセルフオーダー
スマホで「モバイルオーダー」
WEB上で注文から決済まで行い、出来上がりの頃に来店することで、待ち時間なしで商品を受け取ることが可能です。店内飲食の場合も、ユーザーが自分のスマホで注文が可能になり、注文の手間が削減できます。
モバイルオーダー
スマレジでは、専用アプリをインストールすることでモバイルオーダーが可能になります。詳細は、下記をご覧ください。
参考:スマレジのモバイルオーダー
このように、クラウドPOSレジはクラウドベースのシステムならではの様々なメリットがあります。クラウドPOSシステムのより詳しい内容については、下記をご覧ください。
参考:クラウドPOSについて詳しく見る
それでは次に、POSレジの主な機能について解説してまいります。
POSレジの主な6つの機能
POSレジ・POSシステムには、基本的なレジ機能以外にも多くの機能が備えられていますが、ここでは、特に実用性の高い6つの機能を取り上げて詳しく解説します。
機能1:販売情報の収集・分析
売上日報などの帳簿作成、データ分析、レポート作成などの機能を備えたPOSレジが多く、手動で行っていた作業を自動化できます。商品ごとの売上推移や週・月単位での集計、前年対比、他店舗との比較などの情報が分析しやすく、経営改善に活用することが可能になります。
スマレジは、期間や商品SKU、スタッフ、客層などの細かい軸で売上をリアルタイム集計し、トレンド分析やランキング分析など、多様な手法で売上データを分析することができます。また、店舗ごとに予算を設定することで、売上分析やイベントカレンダー、PL管理において、予算や実績などの推移をわかりやすく表示することができます。
スマレジの売上分析画面
機能2:在庫管理・商品管理
POSレジは、販売情報をリアルタイムで更新するため、在庫管理機能により正確な在庫状況を常に把握できます。在庫が減った際に迅速に発注できるだけでなく、他店舗の在庫も確認して取り寄せが可能です。
在庫管理・商品管理機能で適正な管理を行うことで、品切れのリスクを減らし、販売チャンスを逃しません。また、売れ筋商品も把握しやすく、状況に応じて発注を調整することが可能になります。
スマレジの在庫管理機能は、棚卸、店舗間移動、発注、入出荷、ロス管理や在庫分析(在庫回転率、在庫消化率等)などを完全にコントロールすることが可能です。
スマレジの在庫管理画面
機能3:スタッフの勤怠管理
POSレジに勤怠管理システムを導入することで、スタッフの勤怠情報がリアルタイムで反映され、経営者やマネージャーは店舗に出向かなくても勤務状況を確認することができます。さらに、POSレジで集計した売上データと勤怠機能での労働時間を組み合わせて、店舗の人時生産性のバランスを把握することも可能です。
スマレジでは、クラウド勤怠管理サービス「スマレジ・タイムカード」と連携することで、シフトや給与、日報など、スタッフ情報を一元管理することができます。売上管理機能と連動して、人件費を含めた売上分析や売上傾向に応じたシフト調整が可能になります。
スマレジ・タイムカードの管理画面
参考:スマレジ・タイムカード
機能4:オーダーエントリー
オーダーエントリー機能は、主に飲食店で導入されているシステムで、顧客の注文内容をデジタル化して厨房やレジに通知するものです。スタッフが口頭で伝える必要がなく、正確に注文内容を伝達できるため、「注文が通っていない」など手書き伝票で起こりやすいミスを防止できます。
スマレジは、飲食店向けの高機能オーダーエントリーアプリ「スマレジ・ウェイター」を提供しています。この「スマレジ・ウェイター」は、iPhoneやiPadをハンディターミナルとして活用し、注文入力やスマレジとの連携による会計処理に対応しています。また、メニューの残数管理や売上分析など、飲食店に特化した多彩な機能を備えています。
スマレジ・ウェイター
機能5:顧客情報管理
販売情報と顧客データを連携することで、来店頻度や購入履歴、性別、年齢層などの顧客情報を分析することが可能になります。機能によっては、リピート促進のポイントサービスやクーポン配信などの販促施策を行えるものもあります。
また、会員証やポイントカードと連携し、販売履歴をもとに顧客の好みに合わせたブランドの入荷状況や新商品情報を提供することで、売上向上にもつなげることが可能です。
スマレジの顧客管理機能では、顧客の基本情報の管理に加え、リピート率を高めるためのポイント付与や利用販売が可能です。また、誕生月などの条件に基づいたメーリングリストの作成も行えます。
スマレジの顧客管理画面
機能6:キャッシュレス決済対応
POSレジでキャッシュレス決済の利用が可能になる機能です。POSレジとキャッシュレス決済を連動させることには、下記のような多くのメリットがあります。
キャッシュレス決済のメリット
- 店舗スタッフとの現金のやりとりがなくなるため、感染リスクを避けられ、衛生面を重視する顧客にも訴求できる
- 会計時のミスやトラブルが防げるほか、レジ締めの時間も短縮可能
- キャッシュレス利用者は独自のポイント還元やキャッシュバックを目的とするため、これに対応することで販売機会の損失を防ぐことができる
- 多様なキャッシュレス決済方法に対応することで顧客満足度が高まり、リピート促進にもつながる
また、キャッシュレス決済を導入する場合、POSレジを外部システムと連携させ「どの方法で決済したか」といった決済情報も収集することが可能です。
スマレジでは、マルチ決済サービス「スマレジ・PAYGATE」を提供しており、端末一台でクレジットカード、電子マネー、QRコード決済などのキャッシュレス決済に対応できます。
参考:スマレジのキャッシュレス決済
それでは次に、POSレジを導入するメリットについて解説します。
POSレジの導入における7つのメリット
POSレジを導入することで多くのメリットが得られますが、ここでは主な7つのメリットを紹介します。
メリット1:業務を大幅に効率化できる
POSレジは事前に商品情報を登録でき、専用スキャナーでバーコードをスキャンするだけで簡単に会計が可能です。これにより、従来のような手入力によるミスを防ぎ、スムーズな会計ができるため、顧客満足度の向上につながります。
通常、レジ業務では端末の操作を覚えるための研修が必要ですが、POSレジは操作が簡単なため、教育時間の短縮も可能です。また、会計時に販売情報が自動記録されるため、閉店後のレジ締め作業が不要となり、現金照合にかかる手間やスタッフの負担を大幅に軽減できます。
メリット2:収集・分析したデータをマーケティングに活用できる
POSレジは、いつ、どこで、誰が、どの商品をいくつ購入したかなどの販売情報をリアルタイムで把握し、詳細な分析ができる点が大きな特徴です。通常、データ分析には時間やコストがかかりますが、POSシステムの分析機能を使えば、店舗の客層・性別・年代・男女比など、集客に繋がるあらゆる情報を収集でき、売れ筋商品を把握するABC分析や売上のトレンド分析も可能です。
これにより、例えば、曜日や天気など売れ行きが悪い商品や売れやすい条件・層を明確にし、商品の発注や、新規商品の開発などデータに基づいた販売戦略が立てられます。売れ行きを予測して仕入れサイクルを調整することで、在庫管理の最適化も可能です。
メリット3:人件費などのコストを削減できる
POSレジを導入することで、会計や集計業務の手間を大幅に削減できます。セルフレジや自動釣銭機を使えば、顧客自身が会計作業を行うため人員削減が可能となり、人件費を抑えることができます。例えば、飲食店では売上に対して原価30%、人件費20%の合計50%以内が理想とされており、POSレジの導入により人件費削減が実現されれば経営改善にも効果的です。
また、POSレジの導入により仕入れサイクルを適正化できるため、在庫リスクが減り、これにより仕入れや在庫管理コストの削減にもつながります。
メリット4:人的ミスや不正を予防できる
従来のレジでは、会計時に数字キーを2度押すなどのミスが多く、打ち間違いによる金銭的なトラブルで店舗の信用を損なう可能性がありました。一方、レジは商品情報が事前登録されているため、手作業の入力が不要でヒューマンエラーを防ぎやすく、会計時のトラブルを減らせます。
また、従来のレジでは金額の改ざんによる内部不正が可能でしたが、POSレジでは不正を行うと不自然なデータが残り追求しやすく、操作履歴も明確なため、不正の抑止効果が期待できます。
メリット5:顧客満足度の向上が期待できる
POSレジを導入することで会計時間を短縮でき、経験が浅いスタッフや混雑時でも正確でスムーズな会計が可能になるため、レジ待ちの解消やミスによるトラブルの減少につながります。また、在庫に関する顧客の問い合わせにも、その場で確認して迅速に対応することができます。自店に在庫がない場合は他店舗の在庫も案内可能です。
さらに、POSシステムで顧客と販売情報を連携し、購入履歴に基づいた情報提供やクーポン配布など、顧客のニーズに合わせた販売戦略を立てることで、再来店を促す店舗作りができます。このように、POSレジの導入により、顧客満足度を高めるための様々なアクションが可能になります。
メリット6:複数店舗の一元管理
複数店舗のリアルタイムな売上や在庫状況を把握できるのは、POSシステム導入の大きなメリットです。大規模チェーン店では、従来は各店舗の日報を集めて集計していましたが、本部管理や店舗間在庫管理が可能なPOSシステムであれば、リアルタイム集計で複数店舗の正確な売上を一括で確認・管理できます。
販売した商品の自動マイナスカウントや、店舗同士で発生した在庫移動履歴も把握できるため、多店舗経営における運営コストや人件費の削減にもつながります。
メリット7:売上の向上につながる
POSレジは、売上向上に大きく貢献するツールです。売上管理機能では、リアルタイムで販売データを収集・分析することで、売れ筋商品や顧客の購買傾向を把握し、効果的なプロモーションや販促活動を展開できます。
また、在庫管理機能により在庫の管理が効率化され、品切れや過剰在庫を防ぐことで、販売機会の損失を最小限に抑えられます。さらに、顧客管理機能では、購入履歴に基づいたポイントサービスやクーポン配信により、顧客のリピートを促進することも可能です。
このように、売上分析や在庫管理、あるいは顧客管理などの多様な機能を組み合わせて活用することで、売上の安定化と向上につなげることが可能になります。
それでは次に、POSレジの導入費用について解説します。
POSレジの導入にかかる費用
ここでは、POSレジ導入にかかる費用について詳しく解説します。
POSレジの費用相場
PC型、タブレット型、ターミナル型の各POSレジの費用感については、下記の通りです。
3種類のPOSレジの費用相場比較
- 種類
- 導入費・維持費
- PC型POSレジ
- ・PCの代金(数万〜20万円程度)
・すでにPCがあれば導入費なしで導入できる場合も
・サービスの月額利用料が必要(数千円)
- タブレット型POSレジ
- ・タブレットやスマートフォンの代金(4万円~)
・月額無料〜1万2,000円程度
- ターミナル型POSレジ
- ・1台50~100万円
・月額費用が無料のケースが多いが保守管理費が必要
POSレジの導入には、端末や周辺機器の初期費用に加え、多くの場合サービスごとの月額利用料もかかります。導入するPOSレジのタイプや機能、台数により費用は変わってきますが、最も高価なターミナル型は、1台あたり初期費用が50~100万円程度で、通常は月額利用料金がかかりません。また、バーコードスキャナーが一体化されているため、追加の周辺機器は不要です。
一方、PC型やタブレット型は既存端末を使うことで費用を削減できます。特にタブレット型は安価に導入可能で、新規購入の場合でも端末費用は約4万円~が目安で、キャッシュドロアやレシートプリンターなど周辺機器を含めて10~25万円程度を見込めばよいでしょう。
補助金や助成金を利用してPOSレジをリーズナブルに導入する
POSレジ導入には多額の初期費用がかかるため、導入に踏み切れない経営者も多いと思います。そのような場合は、補助金や助成金の利用をおすすめします。国や自治体は、業務改善のためのシステム導入を支援するため、補助金や助成金を提供しています。
例えば、「業務改善助成金」は生産性向上を目的とし、100人以下の企業を対象にPOSレジ導入を支援します。また、「小規模事業者持続化補助金」では、小規模店舗や個人事業主向けに、生産性向上や販路開拓を目的とした支援があり、POSレジ導入の場合は上限50万円、対象費用の3分の2以内で補助されます。
ただし、これらの補助金・助成金を利用するには条件や審査の通過が必要となります。あらかじめ、各制度について詳細を確認しておきましょう。
参考:業務改善助成金(厚生労働省)、小規模事業者持続化補助金
それでは次に、実際に導入するPOSレジを選ぶ際に押さえておくべきポイントについて解説します。
POSレジの選び方の3つのポイント
自店舗に導入するPOSレジを選ぶ際には、押さえておくべき3つのポイントがあります。
ポイント1:POSレジ操作は直感的か?
POSレジを扱うスタッフは、若いスタッフから年配のスタッフ、さらにITが得意・不得意など、様々なケースが想定されます。そのため、誰にでもわかりやすく直感的に操作できる、使いやすいものを選びます。そうすることで、教育コストの削減とオペレーションミスの防止につながります。
スマレジは、iPadを活用したシンプルでわかりやすいデザインです。下記は、スマレジの実際のレジ画面です。
スマレジの画面
このように、タブレットのインターフェースがベースになっているため、ボタン配置もわかりやすく、直感的な操作を可能にしています。
ポイント2:システムの拡張性はあるか?
店舗運営においては、商品やメニューの拡充、新たな決済方法の導入、他店舗展開など常に変化が伴うため、POSレジには高い拡張性が求められます。店舗の環境に応じてカスタマイズでき、様々な外部サービスと連携できるPOSレジを選ぶことで、変化や成長に対して柔軟にPOSシステムを対応させることが可能になります。
スマレジは、多機能でありながら高い拡張性を持つPOSレジシステムです。スマレジAPIを使って外部システムと連携したり、専用アプリをダウンロードして簡単に機能を追加することで、店舗運営や顧客のニーズに合わせた柔軟なカスタマイズが可能です。
ポイント3:メーカーサポートは充実しているか?
POSシステム導入後に技術的な問題や操作の疑問が生じた場合、スタッフだけで解決するのは難しいことが多いです。そのため、POSレジ導入時には、迅速かつ適切なサポート体制が整っているかが重要なポイントとなります。特に、店舗運営の要であるPOSレジは、問題発生時にすぐ対応できるサポート体制が必要です。
POSレジ導入の際は、トラブルでも迅速に対応してくれるサポート体制が手厚いシステムを選択すべきです。
スマレジでは、無料のメールサポートに加え、365日対応の有料電話サポートも提供しています。さらに、チャットボット付きの専用ヘルプサイトがあり、導入前のFAQや導入直後のスタートガイド、周辺機器の設定やトラブルシューティングなど、必要な情報を迅速に調べることができます。
スマレジの専用ヘルプサイト
参考:スマレジ・ヘルプ
次に、POSレジの選び方のポイントについて、業種別でも解説してまいります。
業種別のPOSレジの選び方
POSレジは様々な業種において活用されていますが、各業種ごとに選び方のポイントを解説します。
飲食店で利用するPOSレジ
飲食店では、顧客の注文内容を厨房やレジに通知するオーダーエントリーシステムに対応しているかを確認します。高機能なハンディを利用すれば、注文入力から売上分析まで全てシームレスになるため、スタッフの負担を減らし、サービス向上にもつながります。
そのほか、分割会計(割り勘)、モバイルオーダー、セルフレジなど、お店のタイプによってニーズも様々ですが、これらに対応したPOSレジがあれば業務効率も向上できます。
飲食店へのPOSレジの導入については、下記で詳しくまとめているのであわせてご覧ください。
参考:飲食店のPOSレジを使う
アパレル店で利用するPOSレジ
アパレル商品は、サイズやカラーの違いでSKUが多く、在庫管理が複雑になりがちです。シーズンやトレンドに応じて商品の在庫比率も変動するため、効率的かつ正確な管理が必要です。POSレジを選ぶ際は在庫管理機能を重視することがポイントです。
また、売上管理機能も、売れ筋やトレンドを把握し、売上を最大化するために重要です。販売動向や顧客行動を分析し、過去のデータや季節トレンドをもとに売上を予測することが可能になります。
小売店で利用するPOSレジ
棚卸、発注、入出荷など、小売業の在庫管理は負担が大きいため、店舗にいなくてもリアルタイムで在庫状況を確認できるPOSレジがおすすめです。
また、リアルタイムの売上分析や複数店舗間の在庫管理、ECサイトとの連携といった機能は、小規模店舗から大規模店舗まで重宝する機能です。
小売店へのPOSレジの導入については、下記で詳しくまとめているのであわせてご覧ください。
参考:小売店でPOSレジを使う
クリニック・薬局で利用するPOSレジ
クリニックや薬局などの医療現場で利用するPOSレジでは、レセコンや電子カルテといった既存の医療システムと連携可能なPOSレジを検討します。
また、電子カルテの金額をPOSシステムと連携させたり、高額になりがちな医療費の精算をキャッシュレス決済で対応したりすることで、受付スタッフはレジで会計内容を表示して精算するだけで済みます。これにより、会計時の混雑緩和とスタッフの業務負担を大幅に軽減できます。
美容室・エステで利用するPOSレジ
美容室やエステでは、顧客の定着が重要なため、名前や連絡先などの基本情報に加え、来店履歴や施術内容を管理する顧客管理機能が不可欠です。
また、多くの店舗では「ホットペッパービューティー」や「EPARK」など複数のポータルサイトの予約システムを利用しているケースが多いため、各媒体からの予約を一括で管理できる予約管理機能が備えられたPOSレジを選ぶべきです。
イベント・催事で利用するPOSレジ
屋外や出張イベントでは、iPadやiPhone、Bluetooth対応のバーコードリーダーなど、モバイル機器を活用したPOSレジが非常に便利です。これらのデバイスは持ち運びがしやすく、限られたスペースでも設置が簡単なため、移動の多いイベント会場や催事場に適しています。
また、イベントではネット接続が不安定になるケースも多いため、オフライン環境でも売上データや会計処理がスムーズに行える機能が必要になります。イベントや催事で利用するPOSレジは、オフライン対応について必ず確認しましょう。
クリーニング店で利用するPOSレジ
クリーニング店に適したPOSシステムを導入する際には、拡張アプリや連携サービスを活用できるものを選びます。これにより、「タグ管理」や「預かり票発行」といったクリーニング店特有の運用に対応できるだけでなく、作業の効率化も図れます。
例えば、タグ管理機能は、預かった衣類の分類や管理をスムーズに行うのに役立ち、預かり票の発行は顧客への受け渡しを正確に行うために欠かせません。これらの機能を活用することで、業務の正確性や顧客満足度の向上につながります。
このように、業種や利用シーンによって必要性の高い機能は異なります。自店の業種や業務内容に照らし合わせて、必要な機能を備えたPOSレジを選ぶことが重要です。
それでは次に、POSレジ導入の流れについて解説します。
POSレジ導入の5つのステップ
POSレジの導入にあたって、検討から運用開始までは、一般的に下記の5つのステップで進みます。
POSレジ導入の5ステップ
- ステップ1:POSレジの比較検討
- ステップ2:契約後の機器設置
- ステップ3:初期設定
- ステップ4:研修・トレーニング
- ステップ5:運用開始
各ステップについて、ひとつずつ解説します。
ステップ1:POSレジの比較検討
最初の行動として、気になるPOSレジの会社に問い合わせをしましょう。店舗の業種や業態、現状の課題を事前に整理しておくとスムーズに相談が進み、最適なPOSレジの提案を得やすくなります。
ステップ2:契約後の機器設置
POSレジの選定後は導入準備となります。必要な機器の台数を決めて発注します。店舗によってはインターネットの工事が必要な場合もあるので、事前に確認しておきます。また、レジスペースの確保も忘れずに行っておきます。
ステップ3:初期設定
POSレジアプリを利用する場合、アプリのインストールとアカウント作成を行います。その後、商品登録や販売方法を設定します。導入時のサポートを提供している会社もあるので積極的に活用しましょう。
なお、スマレジも各種導入サポートサービスを提供しており、スタッフが対面で説明しながら設置・設定のサポートを行います。
ステップ4:研修・トレーニング
実際に動作確認をしながら操作の練習を行い、スタッフがマニュアルを見ずにレジ業務をこなせるようトレーニングを行ったり研修会を設けるなどしてスタッフを教育します。POSレジによってはトレーニングモードを備えているものもあるので、積極的に活用して早期の習得を目指します。
ステップ5:運用開始
以上の4つのステップを経て運用開始となります。このように、POSレジの導入にはいくつかのステップがあるため、スケジュールに余裕を持って進めることが大切です。また、使いやすく慣れやすいPOSレジを選ぶことも重要なポイントです。
POSレジの現状と動向
年々普及が進むPOSレジは、もはや単なる会計のためのツールではなく、店舗経営の基盤として欠かせない存在となっています。売上管理や在庫管理、顧客情報の分析など、多彩な機能を備えたPOSレジは、今後もさらに普及が拡大していくと予想されます。
時代の変化が激しい現在、店舗経営のあり方も日々進化しており、消費者ニーズや市場動向も変わり続けています。そのため、POSレジを導入する際には、自店に必要な機能をしっかりと備えているかを確認するだけでなく、時代の変化を見据えて長期的に使えるかどうか、拡張性や将来的なアップデート対応などを視野に入れて選ぶことが大切です。適切なPOSレジを導入することで、店舗経営の効率化だけでなく、顧客満足度の向上や売上拡大にもつなげることができるでしょう。
POSレジ・POSシステム関連情報
業界初!POSデータを活用した、
スマレジ・アプリマーケット
ユーザーとソリューションを提供する事業者・開発者をつなぐプラットフォーム「スマレジ・アプリマーケット」。
スマレジ・ユーザーは、アプリマーケット上で店舗に必要な機能(アプリ)を自由に購入することができます。
LINE連携ミニアプリ
顧客のLINEが会員カードに。スマレジの会員情報とも連携。
BASE楽々連携
少人数でも簡単BASE運用、面倒な出品作業の多くを半自動化。。
LBB Cloud
Waiterと連携して、注文・会計を一元管理。
Omni Hub
Shopifyと会員・ポイントのオムニチャネル化を実現。
ロジクラ
スマレジ在庫と通販在庫のリアルタイム連動を実現。
radial
アパレルのデータ分析と意思決定を自動化。
シカクカ -売上分析・通知アプリ-
POSデータのクロス分析でデータに基づいた意思決定を。
らくらく委託販売管理
スマレジと連携して、委託販売をかんたんに。
AI画像認識
商品の画像をAIが自動認識、レジスタッフの作業効率を向上。