3種類の「レジスター」の比較と
必要な機器や機能を徹底解説

レジスターとは、店舗での会計業務を効率化するために使用される金銭登録機のことです。バーコードリーダーを使って商品の価格を読み取ったり、合計金額やお釣りを計算したりする機能を備えています。「レジ」と略されることも多く、店舗運営における重要な存在です。
現在、レジスターには大きく分けて下記の3種類があります。
種類1:POS専用機
種類2:タブレット型クラウドPOSレジ
種類3.簡易・業務用レジスター
この3つのレジスターの中でも、特に「タブレット型クラウドPOSレジ」は、機能性とコストパフォーマンスのバランスが優れており、近年主流となっています。多機能でありながら初期費用を抑えられる点が特徴で、これからレジスターを導入するなら特におすすめの選択肢です。
本記事では、レジスターについて、3種類のレジスターを紹介するとともに、運用に必要な機器や機能なども詳しく解説してまいります。

100以上の機能!なんでもできるPOSレジ
1〜100店舗以上まで、どんな業種・お店にも対応
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レジスターの3つの種類
現在、提供されているレジスターは、大別して3種類あります。以下の比較表をご覧ください。
3種類のレジスターの比較
クラウドPOSレジ
レジスター
50〜数百万円程度
10〜15万円程度
1〜10万円程度
- 高額機器の故障による入れ替え
- ソフトウェアアップデート費用
- 故障した機器のみの買い替え。
- アップデート費用なし
- 高機能
- デフォルト機能が多機能
- 高機能
- 店舗に合わせたプランと機能
- 単機能
- 非電子データによる売上管理
- 担当者直通電話
- コールセンター
- 訪問サポート
- ヘルプサイト
- メール/チャットサポート
- コールセンター
- 訪問サポート
現在のレジスターは、「POSレジ」と「簡易・業務用レジスター」の2つに分けられ、さらにPOSレジは「POS専用機」と「タブレット型クラウドPOSレジ」の2つに分けられます。
POSレジと簡易・業務用レジスターは、機能面に大きな違いがあります。1のタブレット型クラウドPOSレジとPOS専用機は、レジスター内で売上や在庫などの販売データを管理・分析できる機能を備えますが、簡易・業務用レジスターは、決済と部門別商品登録の2つの機能のみである場合がほとんどで、ほぼ会計のみの単機能と言えます。
これら3種類のレジスターについて詳しく解説します。
種類1:POS専用機
「POS専用機」は、販売時点情報管理(POS)システムを搭載した高度なレジスターです。売上や在庫のデジタル管理が可能で、堅牢性や耐久性も高く、キャッシュドロア、プリンター、モニターなどの周辺機器が付属しています。
POS専用機

このタイプのレジスターは機能が豊富で、標準機能でも売上管理機能や在庫管理機能が備えられているため、データ収集や分析に適しています。さらに、導入する店舗の業態やサービスに応じた高度なカスタマイズが可能ですが、価格は50万円から数百万円と高額です。また、ソフトウェアのアップデートや故障時の修理費用が発生するため、維持費も高くなりがちです。
大型のため、設置には大きなスペースが必要で、レジカウンターの広いコンビニやスーパーなどの大型店舗での導入に向いています。
種類2:タブレット型クラウドPOSレジ
「タブレット型クラウドPOSレジ」は、iPadなどの市販タブレットにレジアプリをインストールして使用するコンパクトで手軽なレジスターです。クラウド機能により常に最新の機能が利用でき、売上・在庫管理、顧客管理、従業員の勤怠管理など多岐にわたる機能を備えていることが大きな特徴です。
タブレット型クラウドPOSレジ(写真はスマレジ)

レジ端末のほか、キャッシュドロアやレシートプリンターなどの周辺機器は別途用意が必要ですが、必要最低限の周辺機器をそろえた価格は10~15万円程度で、POS専用機よりも安価に導入可能です。
また、Wi-Fi接続に対応しているため、設置場所を選ばず状況に応じた利用が可能です。比較的維持費が低く、アップデートも自動で行われるため、コストを抑えたい小規模店舗での導入に向いています。
種類3:簡易・業務用レジスター
「簡易・業務用レジスター」は、シンプルでコストパフォーマンスが高いレジスターです。
簡易・業務用レジスター

基本的な機能は決済と部門別の商品登録に限定されていることが多く、複雑な在庫管理やデータ分析の機能は持ち合わせていません。このため、売上データは紙ベースで管理する必要があります。
電卓とキャッシュドロアを組み合わせたようなシンプルな構造で、1~10万円程度と安価で手に入るのが特徴です。小規模店舗や、複雑なデータ管理が不要な業態の店舗での導入に向いていると言えます。
以上が、主に利用されている3種類のレジスターの違いになりますが、現在、レジスター市場においてはタブレット型クラウドPOSレジが主流となりつつあり、特に中小規模店舗や新規開業の店舗においては、使い勝手やコスト面で最適な選択肢として多くの店舗で導入が進んでいます。
これからレジスターを導入するなら、利便性と機能性を兼ね備えたタブレット型クラウドPOSレジを検討するのが賢明な選択と言えるでしょう。
それでは次に、レジスターの運用で必要となる機器について解説します。
レジスターの運用に必要な6つの機器
レジスターの運用においては、プリンターやキャッシュドロアなどいくつかの周辺機器が必要になります。先に紹介したPOS専用機や簡易・業務レジスターは、そのような機器があらかじめ装備されていますので、ここでは、端末の他にも別途周辺機器を用意する必要があるタブレット型クラウドPOSレジに絞って、運用に必要な機器を6つ紹介します。
機器1:レジスター端末
レジスターの中核を担う機器です。市販されているiPadなどのタブレットに専用のレジアプリや多様な業務アプリをインストールして使用することで、売上管理や在庫管理、顧客管理、従業員管理といった様々な機能を一台で実現します。端末自体がコンパクトで設置場所を取らないため、限られたスペースでも運用が可能です。
また、クラウドベースであるため、インターネット接続さえあれば常に最新の機能を自動でアップデートでき、効率的な運用が可能です。下記は、スマレジのレジスター端末ですが、iPadにインストールするため、インターフェースも操作性の高いiPadがベースになっていることがわかります。
iPadを活用したスマレジのレジスター端末

機器2:レシートプリンター
レシートプリンターは、会計時にレシートを発行するための機器です。レシートは、消費者にとっての購入証明や保証書の役割を果たし、特に返品や交換が必要な場面で重要なため、必要優先度の高い機器です。
レシートプリンター

レジスター端末とBluetoothで接続可能な小型プリンターもあるため、スペースを取らずに設置できるのも特徴です。レシートには、会計明細のほか、クーポン情報やQRコード、あるいは店舗ロゴや任意の文章なども記載可能です。
機器3:バーコードスキャナー
バーコードスキャナーは、商品に貼られたバーコードを読み取り、POSシステムに商品情報を入力するための機器です。大きく分けてハンディ(手持ち)タイプと卓上タイプがあります。
バーコードスキャナー(ハンディタイプ)

スキャンにより商品を素早くレジに追加できるため、特に品数が多い場合に会計処理のスピードが大幅に向上します。また、手動で商品を選択する場合に比べて入力ミスが減り、正確な売上データを記録できるため、店舗運営の精度向上につながります。
機器4:キャッシュドロア
キャッシュドロアは、現金を管理するための引き出し型の収納装置です。会計時に現金の受け渡しが発生する場合には必須で、POSシステムと連動して開閉する仕組みを持つものが一般的です。
キャッシュドロア

タブレット型クラウドPOSレジでも、現金管理が必要な場合にはキャッシュドロアを接続して使用することで、レジの一元管理が実現します。セキュリティ面でも優れており、管理者権限で開閉を制限できるタイプもあります。
機器5:キャッシュレス決済端末
キャッシュレス決済端末は、クレジットカードや電子マネー、QRコード決済といったキャッシュレス決済手段を提供するための端末です。近年、キャッシュレス決済の普及が進んでいるため、タブレット型クラウドPOSレジの導入においてもこの端末がほぼ必須とされています。
顧客にとって便利なだけでなく、現金管理の手間が省けるため、業務効率も向上します。POSシステムと連携して、決済データが自動的に売上データに反映される仕組みが一般的です。
下記の端末は、スマレジが提供するマルチ決済サービス「PAYGATE」です。この1台で主要なキャッシュレス決済ブランドに対応しています。さらに、専用アプリをインストールすることでレジ機能が利用可能となり、この端末だけでレジ計算から決済まで一括して行うことができます。
PAYGATE端末

機器6:カスタマーディスプレイ
カスタマーディスプレイは、顧客側に設置して会計内容や金額を表示するためのディスプレイです。会計の透明性を確保し、顧客に安心感を提供する役割があります。
カスタマーディスプレイ

購入商品や金額、合計金額、割引などの情報がリアルタイムで表示されるため、顧客が会計内容を確認しやすくなります。また、プロモーションや広告の表示も可能な機種もあり、店舗のマーケティングツールとしても活用できます。
これらの機器を組み合わせることで、タブレット型クラウドPOSレジの運用がスムーズに行えるようになります。必要に応じて各機器を揃えていきましょう。
それでは次に、レジスターの主な機能について解説します。
レジスターの主要な3つの機能
ここでは、レジスターの運用の柱となる3つの主要機能を紹介します。
機能1:会計機能
会計機能は、レジスターの基本的かつ最重要な機能です。商品やサービスの価格を合計し、適切な金額を顧客から受け取る、あるいはキャッシュレス決済端末と連携して決済処理を行います。
タブレット型クラウドPOSレジの場合、この機能はタッチパネル上で直感的に操作できる設計になっており、バーコードスキャンや商品登録を行うことで迅速に計算を進められます。また、消費税や割引の計算も自動で処理されるため、店舗スタッフの負担を軽減し、正確な会計が可能になります。
スマレジの会計画面

機能2:売上集計・分析機能
売上集計・分析機能は、POSレジが持つ大きな強みです。この機能により、日々の売上データをリアルタイムで集計し、店舗経営に必要な情報を提供します。例えば、どの商品がよく売れているか、特定の時間帯にどれだけの売上があったかといった詳細なデータを把握することができます。
さらに、クラウドPOSレジであれば、店舗外からでもデータにアクセスでき、複数店舗を運営している場合にも一元的な管理が可能です。この機能は、在庫管理や販売戦略の改善にも役立ちます。
スマレジの売上分析画面
機能3:キャッシュレス決済機能
キャッシュレス決済機能は、現金を使用しない多様な決済手段を提供する機能です。多くのキャッシュレス決済サービスが普及し、特に近年では、インバウンド需要の拡大により訪日外国人客も増えているため必須の機能と言えます。
POSレジでは、専用の決済端末と連携してスムーズにキャッシュレス決済が行える仕組みが整っています。キャッシュレス決済機能により、顧客層の拡大や顧客満足度の向上に加え、現金管理の手間を削減し、店舗運営の効率化も図れます。
レジスター、特にPOSレジでは、この3つ以外にも店舗業務をサポートする様々な機能を備えることが可能です。その他の便利機能について、次項にて解説してまいります。
5つの業種で求められるレジスターの機能
ここでは、先に紹介した3つの機能以外のPOSレジの豊富な機能について、業種別の必要機能として紹介します。下記一覧をご覧ください。
5つの業種における必要機能
業種 | 機能 | 概要 |
---|---|---|
①飲食店 | オーダーエントリー機能 | 飲食店において、顧客から受けた注文内容をスタッフがタブレットやハンディターミナルなどを使って入力し、その情報をリアルタイムでキッチンやPOSシステムに送信する機能。迅速かつ正確な注文処理と在庫管理、会計処理を一元化する。 |
②小売店 | 在庫管理機能 | 商品の販売データをリアルタイムで記録し、在庫数を自動更新することで、商品ごとの在庫状況を正確に把握できる機能。これにより、小売店で時間のかかる棚卸業務も効率化でき、欠品や過剰在庫を防ぎながらスムーズな店舗運営を実現する。 |
③美容室 | 顧客管理機能 | 美容室への来店履歴や施術内容、購入した商品などの情報を一元的に管理する機能。これにより、顧客一人ひとりに合わせたサービス提供が可能となり、リピーター獲得や満足度向上に加えて、スタッフ間での情報共有も効率化される。 |
④ホテル・旅館 | 予約管理機能 | 予約情報をPOSと連携することで、スタッフが状況をリアルタイムで把握でき、スムーズなチェックイン・チェックアウトを可能にする機能。さらに、既存の予約システムと連携することで、データの二重入力やエラーを防ぎ、効率的な運用を実現する。 |
⑤クリニック | レセコン・電子カルテ連携機能 | 医療機関で運用するレセコン(レセプトコンピューター)や電子カルテとの連携機能。この機能により、診療内容や会計情報を一元的に管理することができ、正確な会計処理や患者情報の効率的な共有が可能となり、業務負担の軽減と患者満足度の向上につながる。 |
POSレジが多くの業界で活用されている理由の一つとして、豊富な機能に加えて、このように各業界に特化した機能を備えることが可能な点が挙げられます。
レジスターの中でも、特にタブレット型クラウドPOSレジは、アプリをインストールすることによって、業務を効率化する多彩な機能を簡単に追加することが可能です。このような拡張性の高さが、タブレット型クラウドPOSレジの大きな魅力です。
レジスターの導入に活用できる4つの補助金制度
レジスターの導入には、機器の購入費用などのコストがかかりますが、国や地方公共団体が提供している補助金や助成金の制度を利用することで、導入費用を抑えることが可能な場合があります。
レジスター導入に活用できる制度は下記の4つです。申請には一定の条件や審査が必要なため、必ずしも補助が下りる訳ではありませんが、制度の内容や条件を確認し、自店に適用できる可能性がある場合は、ぜひ積極的に申請を検討してみましょう。
レジスター導入に活用できる4つの補助金・助成金制度
- IT導入補助金
- 業務改善助成金
- 小規模事業者持続化補助金
- ものづくり補助金
4つの制度については、下記記事で詳細を解説していますので、興味のある方はぜひご覧ください。
関連記事:POSレジ導入の3つのメリットと役立つ補助金・助成金の解説
レジスターの導入は業務効率と顧客満足度を向上するタブレット型クラウドPOSレジがおすすめ
本記事では、レジスターについて解説し、その種類や特徴を詳しく紹介しました。レジスターには、大きく分けて「POS専用機」「タブレット型クラウドPOSレジ」「簡易・業務用レジスター」の3種類がありますが、現代の店舗運営においては、特にタブレット型クラウドPOSレジが多くのメリットをもたらす選択肢と言えます。
タブレット型クラウドPOSレジは、売上管理や在庫管理、顧客情報の一元化などの有用な機能を備えつつ、初期費用を抑えて導入できる点が魅力です。クラウドを活用してリアルタイムでデータ管理ができるため、業務効率化に貢献し、棚卸作業の負担も軽減します。
また、顧客情報を活用したサービス提供で、リピーター獲得や顧客満足度の向上にもつながります。迅速で正確な会計処理を含め、現代の店舗運営を強力にサポートするツールと言えるでしょう。
これからレジスターを導入する際は、POSレジ、特にタブレット型クラウドPOSレジの導入を検討してみてはいかがでしょうか。効率的な店舗運営を実現し、顧客体験の向上につなげる絶好のチャンスをもたらすツールとなるはずです。

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