サステナブルな環境提供で、飲食業界に新風を吹き込む
株式会社はらぺこは、代表の見冨右衛門が8,000軒以上の飲食店を食べ歩いた経験と食への好奇心から誕生した会社です。
弊社は経営において「サステナブルな環境」を重視し、労働環境の課題から人材不足に直面する飲食業界で、スタッフが安心して継続的に働ける環境の創出を目指しています。そのため、各店舗に独自性を持たせ、唯一無二の価値を提供することで、持続的な運営を図りたいと考えています。
現在、弊社では業態の異なる3店舗の飲食店を運営しています。
その1つが、大阪でミシュラン 一つ星を獲得した名店「鳥匠いし井」とコラボし誕生した鶏専門の焼肉店「鶏焼き肉 囲」です。串打ちと焼きの工程を省いた「鶏焼き肉」というスタイルを採用することで、コストを抑え幅広いお客様に上質な鶏肉料理を提供しています。
平日は会社員、週末はご家族連れのご利用が多く、客単価は7,000円〜8,000円程度となっています。
人件費を抑えた運用で、「上質な食材を手頃な価格」で提供したい
当店は「上質な食材を手頃な価格で提供する」というコンセプトを実現するため、
事業計画の段階から人件費を抑えた運用方法を検討していました。
レジシステムについては、
既存店で利用実績があるスマレジを採用し、システムの統一を図ることにしました。加えて、
人件費削減の施策としてモバイルオーダーシステムを導入することにしました。
モバイルオーダーは海外で既に広く普及しており、日本でも利用率が増加傾向にあります。弊社でも、この機会にシステムの活用スキルを身に着けておきたいという狙いもありました。
モバイルオーダーシステムの選定では、お客様が抵抗感なく利用できることを重視しました。
数年前にデリバリーサービスが急速に普及したため、モバイルオーダーの利用経験がなくても、Uber Eatsアプリを使用したことがある方は一定数いると想定し、
Uber Eatsと似たユーザーインターフェースを持つモバイルオーダーシステムを探しました。そして、最も操作感が近いモバイルオーダーシステム
「L.B.B. Cloud」の採用を検討することになりました。
モバイルオーダーを導入検討するにあたり、
スマレジが外部システムとの連携に優れている点は、メリットでした。
スマレジは複数のモバイルオーダーシステムと連携実績があり、
「L.B.B. Cloud」との連携も可能でした。このおかげで、
希望する操作性・機能を持つシステムの採用とデータの一元管理を両立できました。
当店では、POSレジ「スマレジ」とオーダーエントリーシステム「スマレジ・ウェイター」がセットになった
「フードビジネスプラン」を利用しています。このプランにモバイルオーダーを連携させることで、
お客様のスマホでの注文、テーブル管理、お会計、売上分析まで、全てシームレスに管理できています。
また、本部では会計ソフト「freee」と連携させることで、スマレジの売上データを自動で取り込み、経理業務の効率化を図っています。
1日あたり2人分の人件費を抑制、接客に注力でき口コミサイトで高評価を獲得
モバイルオーダーの導入により、
通常4〜5人必要なホール業務を2〜3人でまわすことが可能になりました。結果として、
1日あたり2人分のホールスタッフ人件費を削減できています。
必要なスタッフ数の最小化は、
日々の人件費削減だけでなく採用コストの軽減にも繋がっています。近年、人材確保が難しくなっているため、採用コストの抑制も図れたのは助かりましたね。
モバイルオーダーの導入前は、「おもてなしの質が低下するのでは」という懸念もありましたが、実際には注文業務を行わなくて済む分、料理や焼き方の説明を丁寧に行えるようになりました。そのおかげで、
食べログやGoogle Mapの口コミでスタッフの接客が高評価を得ています。
また、スタッフを呼び出す必要なくお客様が好きなタイミングで注文できるため、
オーダーから提供までの時間も短縮されています。尚、システムだけに頼るのではなく、口頭でドリンクの追加注文を依頼された際などは、ハンディ端末を使用して柔軟に対応しています。
「売上着地予定金額」の把握で、予算達成を意識した運営が可能に
よく利用しているのは、「スマレジ・ウェイター」の
着地予定金額機能です。
この機能では、会計済情報と現在の注文情報を合算した
その日の売上予定額がリアルタイムで確認できます。営業時間中に、予算に対する現状を把握することができるため、
即座に目標達成のための対策を取ることができています。
例えば、着地予定金額が目標と離れている場合、スタッフに追加注文やドリンクの提案を促すなど、売上向上のための対策を即座に講じています。
この機能は、
営業終了後の集計で予算未達を知っても何もできない問題を解消してくれ、
日々の売上目標達成に向けたタイムリーな施策実施に役立っています。
スマレジ・ウェイター 着地予定金額画面(※画面は機能見本)
お客様へ追加注文の提案をする際は、テーブルごとの
注文履歴を活用しています。
具体的には、グラスが空になっていれば「先ほどと同じ〇〇のドリンクにされますか?」とお声がけしたり、料理を提案する際にはお客様がまだご注文されていない品をチェックしておススメ料理を紹介するなど、会話や接客のきっかけをつくるツールとして役立っています。
スマレジの分析機能で、効率的なシフト配置や定期的なメニュー改善が可能に
(1)曜日別分析で店舗の売上傾向を把握、無駄のないシフト配置を実施スマレジの管理画面で見れる
分析情報も、日々の業務に役立てています。
分析画面は、
棒グラフや円グラフで情報が視覚的に表示されるため、店舗の状況をひと目で素早く把握できるのがいいですね。
過去に他のPOSレジを使用した経験もありますが、画面の分かりやすさはスマレジが1番かなと感じています。
時間軸での分析においても、月別、日別だけでなく、曜日や時間帯ごとの売上情報までリアルタイムに確認できる点も便利ですね。この機能のおかげで、
通常の飲食店では金曜日・土曜日の売上が高くなる傾向がある中、当店では水曜日や木曜日の売上が高い傾向にあることに気づきました。
この分析結果を活用することで、
シフト作成で感覚ではなくデータに基づいた判断が可能になりました。売上が高い曜日や時間帯のシフトを強化するなど、無駄のない人員配置を行えています。
(2)商品別売上を活かしたABC分析で、常に新たな体験を提供できる店舗に商品別売上を活用してABC分析を行い、料理長と共にメニューの定期的な見直しを行っています。現状は、1ヶ月ごとにメニュー変化を加えるようにしています。
実際、オープン当初はコース料理のみを提供していたのですが
、お客様の反応や分析データを基に、迅速にアラカルトメニューを追加することができました。
当店では、お客様に「いつも同じメニューの焼肉屋」ではなく、「シーズンごとに多彩な料理が楽しめるお店」と認知されることが重要だと考えています。なぜなら、焼肉店自体がそもそも高頻度で訪れるものではないですし、一度訪れて良いお店だと感じていただいても、常時同じメニュー展開では飽きられてしまい、さらなる来店に繋がりにくいからです。
そのため、提供メニューに工夫を凝らし、常に新たな体験を提供することで、お客様に「次はどんなメニューに変わっているのだろう」「そろそろ、足を運びたいな」と思ってもらえる店舗づくりを目指しています。
独自性ある店舗展開で、事業と人材の持続可能性を追求
「鶏焼き肉 囲」では、スタッフの働きやすさを考慮し、アルコールを提供する店舗としては比較的早い22:30を閉店時間としています。ディナーのみでは売上を確保できる時間が限られるため、今後の売上向上にむけて、ランチタイムの展開など新たな施策を検討したいですね。
事業においては、今後も新たな食の価値を提供する店舗づくりに注力する考えです。
現在の飲食業界では、一時的なブームに乗った出店と撤退が多く見られますが、このアプローチでは持続的な事業展開が困難だと感じています。弊社は、その店舗でしか体験できない独自の価値や料理を提供することが、持続可能な飲食店の基盤になると考えています。
そのため、一過性のトレンドに左右されることなく、多様な業態の飲食店を展開し、明確なコンセプトと強い個性を持つ店舗づくりを図っていきます。
同時に、労働環境の課題から人手不足に直面する飲食業界において、スタッフ全員に「サステナブルな環境」を提供することも重視しています。スタッフが安心してキャリアを築き、挑戦できる環境づくりに注力しています。この実現のために、今後も先進的なシステムの活用を含め、思考を凝らしていきたいですね。