ケーススタディ56

星の国商事株式会社

業態
:化粧品専門店
形態
:入れ替え
店舗数
:3店舗
利用機能
:プレミアムプラスプラン
LINEミニアプリ連携【会員カード・スマレジセグメント】パック   
     
代表取締役社長
高瀬さま
 

課題・目的

  • 他社のPOSレジでは、データ分析の操作性が悪く、必要な情報を直感的に得ることができなかった
  • LINEのお友だち情報、購買履歴、ポイントシステムが別々で管理されており、効率的なマーケティング施策が打てていなかった

導入効果

  • スマレジ導入により、売上分析や見たい指標の確認が容易になり、スタッフとの情報共有が強化された
  • スマレジとLINEミニアプリ連携で会員と購買データ、カルテ機能を一元化し、お客様とのコミュニケーションの質が向上、1桁台のブロック率をキープ
  • 年2回以上購入する会員の比率が2022年の30%から2023年には65%へと増加し、リピーターの獲得に成功した

スマレジ導入事例ブック

さまざまな業界の成功事例から、業態に応じたアプリ活用事例
までご覧いただけます。

導入事例ブックをダウンロードする

カウンセリングを通じて「綺麗になりたい」を応援する老舗化粧品専門店

弊社は1948年に北海道・札幌円山で化粧品・小間物販売の小売店として創業し、現在は化粧品専門店「星の国」を4店舗を展開しています。専門店での肌診断、カウンセリング、メイクアップレッスン、化粧品販売を通じて、「人生が楽しくなるキレイ」を提供することを理念としています。

特に「カウンセリング」を通じてお客様との信頼関係を構築することを戦略としており、リアルな活動が制限されたコロナ禍ではデジタルも活用すべく、2021年にLINEでのコミュニケーションを導入しました。

現在はスマレジと連携でき、LINE上で会員データや購買データをマーケティングに活用できるアプリ「LINEミニアプリ連携【会員カード・スマレジセグメント】パック(以下、EDWARD)」を導入しています。

ビーハウス星の国 アピア本店 カウンセリングブース


メーカー指定POSからの脱却と初期コスト削減、データ活用の効率化

化粧品メーカーと契約すると、メーカー側が契約小売店でどのブランドがいくつ売れたかをデータとして収集し、分析するために、売上報告端末を導入しなくてはいけません。ある大手化粧品メーカーはその機能をレジシステムでまかなっているため、化粧品業界ではそのPOSレジを利用している店舗が多く、従来の店舗でもそのPOSレジを利用していました。

2019年に韓国コスメを中心に販売する店舗を開店する際、その大手化粧品メーカーと契約していなかったため、どのPOSレジを導入するか検討していました。

その際、すでにスマレジを利用している企業数社から、導入費用を安価に抑えられるという理由でスマレジを勧められ、導入しました。周辺機器が純正品である必要がなく、自由に購入できる点でも導入ハードルが低いと感じました。

メーカー指定のPOSレジは、レジ画面はわかりやすかったのですが、管理画面でのデータ分析時に操作性が悪く、欲しい分析結果を直感的に表示できない上、画面遷移が遅く、もどかしさを感じていました。
その点、スマレジは管理画面を開くと、ストレスなく売上や分析データをすぐに確認できるので助かっています。

特に部門別売上をよく確認しています。当初、部門には商品を製品別に登録していましたが、スマレジを利用している同業他社のやり方を参考にして「ブランド別」に変更しました。各メーカーのブランドごとに、何がいくら売れているのかがすぐにわかる状態になり、とても重宝しています。

一般的な小売業とは異なり、売上分析を基に仕入れ商品を変更することはありません。そのため、ブランドごとの売上の他にインフルエンサーの影響で話題になっている商品が当店でどれだけ売れているか、自分たちが推している商品がちゃんと売れているかなどを把握し、スタッフと共有するために確認しています。

ブランド別の売上データは、管理画面からCSVでダウンロードし、PDF化してスタッフのLINEに共有しています。

ビーハウス星の国 アピア本店 レジ画面

  

効率的なマーケティング実施のため、会員・ポイント・購買データ・LINEを連携

スマレジ導入から1~2年経過した頃、LINEのお友だち情報、購買履歴、ポイントシステムが分断されており、効率的なマーケティング施策が打てていないことに課題を感じていました。

0ベースでシステムを開発するには、開発費用だけで5,000万円〜1億円ほどかかることがわかり、保守費用やバージョンアップ費用も考慮すると現実的ではないと断念しました。

お付き合いのあるシステム開発会社から、現在は自社でシステムを開発するのではなく、APIで外部システムと連携させるのが主流だと教えてもらい、スマレジ・アプリマーケットのリンクを共有してもらいました。これまでは自社開発が当たり前だと思っていたため、時代の変化を感じたのを覚えています。

アプリマーケットでEDWARDを発見し、弊社と同じ札幌に開発拠点があることもわかったため、すぐに開発会社の北海道デジタル・アンド・コンサルティング株式会社にご連絡しました。

        

星の国商事株式会社 代表取締役社長 高瀬様


LINE導入で進化する会員制度と顧客コミュニケーションの変遷

スマレジとの連携で会員データ・購買データがEDWARDに紐づき、購買情報に基づいた会員ランクやパーソナライズ配信ができるようになりました。

弊社の会員制度は、購買金額に応じてポイントを付与し、1年間のお買い上げ総額に応じて会員ランクが上がります。会員ランクが上がるほど付与されるポイント倍率が変わるため、お買い物いただくほどお得になる仕組みをEDWARDで構築しており、現在の会員数は7,000名以上です。

予約受付や継続的な接客がLINEベースで行えることもあり、EDWARDの導入をきっかけとして弊社の運用は大きく変化してきました。

お客様とのコミュニケーションは紙のDMと電話からLINEにシフトしてきました。紙のDMは封書作成と郵送費で1通あたり100円以上かかるため、コストは半分以下に削減されています。少数ではありますが、LINEのアカウントをお持ちでないお客様もいらっしゃるため、完全にデジタルに移行するようなことはせず、併用して様々なお客様に対応できるようにしています。

スタッフもお客様もデジタルネイティブ世代が多い店舗でスマレジとEDWARDの導入を始め、LINEでの運用の知見を蓄積したうえで、4年かけて他店舗にもスマレジでの運用とお客様とのコミュニケーション方法を移行していきました。

現在、メーカー指定のPOSレジはメーカーへの報告端末としてのみ利用しています。
こちらはスマレジの持つ会員IDとは別の顧客IDと紐づけた売上データが必要なので、どうしてもこの端末からの報告になってしまいます。

そのため、お客様にはメーカーの会員ポイントシステムへの登録と当店のLINE会員ポイントシステムの登録の両方を行っていただいている状況です。どちらでもポイントが貯まるため、お客様への説明をしっかり行えば、ほとんどの方が両方の会員登録をしてくださるので、特に苦労することはありませんね。

星の国デジタルポイントカード
 

パーソナライズされた配信で会員の年2回以上の購入比率が65%に、客単価は123%を達成

1. 効率的な予約管理とEDWARDのカルテ機能で接客の向上

予約は電話やメールではなく、LINEやインスタグラムのDMで受け付け、紙の予約台帳で管理しています。電話だとお客様とスタッフのタイミングが合わないこともありますので、その心配がないLINEは、我々の業界にとても親和性の高いツールです。

当日来店予定のお客様を予約台帳で把握し、EDWARDに登録されているお客様ごとの前回の施術内容や会話内容などのカルテを確認して、接客に備えています。

実はこのカルテ機能は、弊社からの要望で開発していただいたもので、各お客様の購買データを一覧で確認できる機能や、メモ機能、写真の登録ができる箇所があります。

接客時に肌の傾向やタッチアップを行った場合は、メイクのポイントなどを記載したスキンカウンセリングシートを作成し、ファイル添付で記録を残すこともできます。

これらの情報があることで、接客がスムーズになりましたし、接客後にLINEでお客様に購入商品の写真やカウンセリングシートを送ることで、お客様自身が振り返りできるようになりました。

星の国商事株式会社 システム構成図
 

2. 継続的なコミュニケーションとパーソナライズされたメッセージ配信

お客様が店舗をあとにした後も、LINE公式アカウントのチャット機能で1対1のコミュニケーションを継続しています。また、LINE公式アカウントには「要対応」「対応済み」のタグをつけられる機能があり、対応漏れがないよう管理できます。

メッセージ配信についても、内容に応じて全体配信セグメント配信に分けています。

たとえば、セール情報など全てのお客様に見ていただきたい内容は全体に配信し、一方で、購入履歴のあるお客様にクーポンを配信したり、リニューアル商品の発売時にリニューアル前の商品を購入した方に向けてご案内をしたりしています。また、会員ランクがあと少しでアップするお客様に絞って、ランクアップ制度の案内もしています。

実際に、ある月には前月に購入したお客様に絞ってクーポンを配信したところ、クリック率11.9%クーポン使用率100%という好結果が得られ、再来店を促す効果的な配信ができたと感じています。


3.低いブロック率、年2回以上購入の会員比率の上昇、客単価向上から実感したお客様の定着

LINEのブロック率は平均20~30%と言われていますが、弊社のLINE公式アカウントのブロック率は7.2%と低く、スタッフの密なコミュニケーションや、会員証と連携させていること、そしてお得な情報や必要な情報をしっかり届けていることが、この結果に寄与していると考えています。

さらに、ある店舗では購入者の年2回以上購入の会員比率が2022年は30%だったのに対し、2023年は65%まで増加しており、かつお客様単価は123%の成長率を遂げました。このようにお客様との関係構築ができていることと、しっかりリピートしていただいていることが数値にも表れています。    

メッセージの自動化でコミュニケーション時間を生み出す

私たちはコミュニケーションの量や親しみやすさを大切にしているため、そこにかかるスタッフの工数は多くなっています。
今後は、スマレジで得た購買データを活かし、EDWARDの機能を活用して、予約のリマインドや6か月以上来店されていないお客様に再来店を促すなど、自動化を進めていきたいと考えています。

ビーハウス星の国 アピア本店


 

星の国商事株式会社
〒064‐0821 北海道札幌市中央区北一条西24丁目3番2号 星の国ビル2階
スマレジとLINEを連携し、一人一人にあった接客で会員の年2回以上の購入比率が30%から65%へ上昇
業態・業種
小売業・リテール
店舗数
3店舗
記事作成:2024/10/07