ケーススタディ67

株式会社ヒューマンアジャスト

業態
:接骨院・鍼灸院
形態
:入れ替え
店舗数
:63店舗
利用機能
:プレミアムプラスプラン
連携機能
:Yoom
 

課題・目的

  • 電卓計算と複数システムへの多重入力により、過不足金や原因不明の差額が頻発していた
  • 保険・自費・回数券が混在する会計を、上場企業としてふさわしい形で標準化・見える化する必要があった

導入効果

  • スマレジ×決済端末連携で会計フローを整理し、多重入力と金額ミスを大幅に削減
  • タブレット画面で保険・自費・回数券の内訳を患者様と共有できるようになり、明朗会計と本部での数字管理がしやすくなった

スマレジ導入事例ブック

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接骨院・鍼灸院を全国63店舗展開。「業界全体を変えていく一端を担いたい」

私たち株式会社ヒューマンアジャストは、接骨院・鍼灸院を中心とした店舗ビジネスを展開しており、関東を中心に東京・神奈川・埼玉・北関東エリア、さらに大阪や福岡も含め、現在63店舗を運営しています。

接骨院業界はいまでもアナログな運用や「この業界ではこれが当たり前」とされる慣習、低賃金・長時間労働に依存した働き方が多く残っている世界です。そうした中で当社は「施術者が一生安心して生活できる会社」を掲げ、給与・休日・研修などの制度整備による働き方改革に加え、地域活動やセミナー・経営支援を通じて、地域の健康づくりと業界全体のレベルアップに取り組んできました。

上場企業という立場も踏まえ、自分たちの会社だけが良くなればよいのではなく、「業界自体を変えていく、その一端を担いたい」という思いがあります。働き方の改革や運用ルールの徹底、会計の透明性の確保といったテーマは、そのための土台づくりだと考えています。

西新宿ヒューマンアジャスト鍼灸接骨院 施術ブース

アナログな会計フローと多重入力

1)レセコン・ガチャレジ・スプレッドシートに分断された会計

スマレジ導入前の会計まわりは、現場目線で見ればかなり複雑で負荷の高いものでした。レセコン(レセONE)、来院簿(来院記録)、ガチャレジ(汎用レジ)、現金出納用のスプレッドシートといった複数のツールを組み合わせ、
  1. 来院時にレセONEで患者番号を入力する
  2. 施術後にガチャレジで会計処理をする
  3. 日々の現金の過不足をスプレッドシートで管理する
というつぎはぎのフローになっていました。

その結果、「どのメニューを、どの金額で、どう処理したか」を手計算や電卓を使いながら、いくつもの仕組みに二重・三重に入力していく状態になっており、過不足や日報とのズレが発生しても「どこで何が違ったのか」を後から追いきれず、原因不明の差額が残ってしまうことも少なくありませんでした。

会計のミスはそのまま患者様への請求や会社の数字に直結するため、現場スタッフにとっても大きなストレスであり、経営的にも大きなリスクでした。特に人事労務や総務、経理の立場から見ると、「このままのやり方で店舗が増えていくのは難しい」という危機感がありました。
 
2)接骨院ならではの複雑な会計構造(保険・自費・回数券)

接骨院・鍼灸院ならではの難しさとして、保険診療と自費診療、さらに回数券が同時に存在する点があります。システム会計として必要な情報と、施術内容や保険請求に必要な情報を一度にカバーできる仕組みがなく、レセコン・スプレッドシート・会計用の管理表(システム)という三つに、それぞれ似たような情報を入力する「多重管理」の状態になっていました。

その結果、入力漏れやミスが生じやすく、レセコンへの入力忘れなどにより、会計データと請求データがきれいに揃わないケースもありました。回数券についても、患者様用の紙の本券とカルテ保管用の紙を用意し、さらにレセコン側の回数券機能も併用するなど運用はかなり複雑で、会計のタイミングとレセコン入力のタイミングがずれることで、回数券の引き忘れが起こってしまうことも少なくありませんでした。

株式会社ヒューマンアジャスト 総務部 平原様

DXの起点として「まずは会計を適切に」

アナログな会計フローや多重入力によるミス、過不足金、そして見えづらい会計運用への不安。こうした状況を踏まえ、DXの起点として最初に手をつけるべき領域は「会計」だと考えました。現場の工数削減も重要でしたが、それ以上に優先したのは、会計の正確性と、患者様にとっての明朗会計を実現することでした。

店舗によっては過不足が日常的に発生し、患者様からすると「受付で告げられた金額」がすべてで、何のメニューがいくらで、どのように計算されているのかを確認する手段はほとんどありませんでした。上場企業として恥ずかしくないレベルまで会計を整えたいと考え、まず「会計を適切にする仕組み」をつくることが、スマレジ導入の一番大きな動機でした。

特化システムも含めた比較検討と、スマレジを選んだ決め手

クラウドPOSレジの検討にあたっては、汎用的なクラウドPOSだけでなく、接骨院向けに特化したシステムも複数比較しました。接骨院特化型のシステムは機能面での網羅性が高く、「これを入れればやりたいことはほぼ実現できそうだ」という印象もありましたが、1店舗あたり数百万円単位の初期費用がかかるなど、全店舗への導入を現実的に進めるにはハードルが高いと判断しました。

同時に、一度は「レセONEに会計機能まで統合してしまう」案も検討しましたが、財務会計側で必要となる支払方法別・部門別の売上データなどを十分な粒度で取り出すことが難しく、この案も見送りました。そのなかでスマレジを選んだ決め手は、主に次の3点です。
  1. 会計データを柔軟にCSV出力できること
    集計・分析をスマレジの画面上ですべて完結させるのではなく、一度CSVとして出力し、スプレッドシートなどの外部ツールで加工・集計できることが大きなポイントでした。レジ側で支払方法別・店舗別のデータをしっかり出せることで、財務会計システムとの連携もしやすくなります。
     
  2. 機能の網羅性と拡張性(外部連携のしやすさ)
    オープンなAPIを通じて基幹システムなどと組み合わせていく際の「つなぎやすさ」という点が魅力的でした。将来的に他システムと連携しながら、会計データを中核にした運用を組み立てていけるイメージが持てました。
     
  3. 現場で扱いやすいUI
    iPadベースで、スマートフォンに近い感覚で操作できるため、現場の先生や受付スタッフにも受け入れられやすいと感じました。日々の会計入力を担うのは現場スタッフなので、「直感的に触れる」ことは非常に重要です。
当社の場合、スマレジの画面上ですべての集計・分析を完結させることよりも、「まずは信頼できる会計データをきちんと出せること」を重視していました。その意味で、スマレジは最も相性の良い選択肢だったと言えます。

株式会社ヒューマンアジャスト 人事労務課 柴﨑様

スマレジとレセONEで会計フローをシンプルに

スマレジ導入後は、会計まわりの役割をスマレジとレセONE(レセコン)で整理し、次のような体制にしました。
  • スマレジ:日々の会計の専任システム
  • レセONE保険請求と個人成績の管理
患者様情報や個人成績の集計、保険請求に必要な情報はこれまでどおりレセONE側で管理しつつ、日々の会計処理そのものはスマレジで完結させる形にしたことで、「どのシステムで何をするのか」が社内で整理され、導入前よりも全体像がかなりクリアになりました。

とくに回数券については、従来は紙の券やカルテ控え、レセONEの機能などが混在し、処理忘れや残回数の不整合が発生しやすい状況でしたが、「必ずスマレジを通して処理する」運用に切り替えたことで、会計と回数管理のズレは大きく減りました。

さらに、スマレジとクレジット端末を連携したことで、高額になりがちな自費診療や回数券購入時でも金額を端末に手入力する必要がなくなり、決済まわりのミスや負担も大きく減りました。現場からは「これで計算しなくていいんだ」という声も上がるなど、会計オペレーション全体のシンプル化につながっています。

西新宿ヒューマンアジャスト鍼灸接骨院 レセONE(レセコン)画面

63店舗への導入プロジェクト。1店舗検証から、5店舗ずつのロールアウトへ

スマレジの導入プロジェクトは、総務と人事労務を中心とした3〜4名体制で進めました。まず、本社ビル内にある1店舗をテスト店舗とし、そこで実際にスマレジを導入しながら、「どのような運用フローにすべきか」、「どういった場面で迷いが生じるのか」「どこでミスが起こりやすいのか」といった点を洗い出していきました。

そこで得られた気づきをもとに運用フローを整理し、マニュアルのたたきを作成。そのうえで、既存店舗には「5店舗ずつ、1カ月単位」で導入を進めていきました。新店舗については、初めからスマレジ前提で立ち上げています。

導入にあたっては、操作画面を動画で録画し、文字起こしとスクリーンショットを組み合わせて冊子型マニュアルを作りました。月1回、院長を集めて2〜3時間の研修を行い、その後は担当者が各店舗に足を運んで設置と現場レクチャーを行う、といった形で、現場と対話しながら進めていきました。

さらに、導入直後の1カ月間は、旧システムとスマレジを並行稼働させ、そこで発生したミスや疑問点を洗い出し、社内の連絡ツール上で導入店舗ごとにグループを作って即時解決できる体制を整えました。

63店舗を一斉に切り替えるのではなく、「1店舗で試す → 小さく広げる → 標準化しながら全体へ」というステップを踏めたことは、結果的に現場の混乱を抑えることにつながったと感じています。

 

「電卓を叩かなくていい」安心感と、クレジット決済のミス防止

現場の反応は、戸惑いと期待の半々からスタートしたと思います。長年使い慣れたやり方が変わることへの不安は当然ありましたが、その一方で、「これで電卓を叩かなくてよくなるのはありがたい」「タブレットの操作がスマホに近いので、思ったよりとっつきやすい」といったポジティブな声も多く聞かれました。

特に大きかったのは、自費診療や回数券のような比較的高額な会計で、スマレジとクレジット端末を連動できたことです

以前はクレジット端末に金額を手入力していたため、入力ミスが起こると患者様にも会社にも大きな影響が出ていましたが、スマレジとの連携により、こうしたリスクが大幅に減りました。

現場としても、「高額決済で金額を間違えるのではないか」という心理的な負担が軽くなったことは、大きな安心材料になっています。

変化した患者様とのコミュニケーション。会計を「一緒に確認する」体験へ

患者様とのコミュニケーションの面でも、大きな変化がありました。以前は、患者様からすると、どのメニューがいくらでどのように計算されているのかを確認する手段はほとんどありませんでした。

現在は、タブレットを患者様側にくるっと向けて、本日行ったメニュー、保険・自費の内訳、回数券の使用状況などをその場で一緒に確認できるようになりました。

「自分が今日どんな施術を受けたのかが視覚的に分かるのは安心感がある」
「回数券がどれだけ消化されているか分かりやすくなった」

といった声もいただいており、会計が単なる「支払いの場」ではなく、施術内容と費用を一緒に振り返るコミュニケーションの場として機能し始めていると感じます。

会計スピードだけを考えると、むしろ以前よりゆっくりになった部分もあります。ただそれは、「丁寧に説明し、お互いが納得したうえで会計を終えるための時間」であり、私たちとしてはむしろ価値のある変化だと捉えています。

西新宿ヒューマンアジャスト鍼灸接骨院 レジ周辺

多店舗マネジメントとデータ活用。会計データが現場統治の起点になる

多店舗展開を行う中で、スマレジだからこそ実現できていると感じるのは、やはり会計データの扱いやすさです。スマレジから取得したデータを外部ツールと連携させることで、
  • 支払方法別×部門別×店舗別の売上データ
  • 日次の処理状況
  • 店舗ごとの過不足金の発生傾向
といった情報を、日々の会計処理やエラー検知に活用できるようになりました。
その外部連携のハブとして活用しているのが、ノーコードツールのYoomです。プログラミングなしで複数のシステムをつなぎ、データの流れや業務フローを自動化できるサービスです。スマレジとYoomをつなぐことで、会計データを自動でスプレッドシートやほかのシステムに連携し、
  • 日次の会計データや締め処理の状況を自動で集計する
  • 会員番号の付番ルール(先に空き番号を発行し、現場で名前を紐づける運用)の中で、番号の飛びや入力ミスがあった場合に検知しやすくする
といったフローを仕組み化することができました。これにより、経理担当者が一からチェック用の集計表を作り込む負担が減り、「数字がおかしい店舗を早く見つける」ことに時間を割けるようになりました。
今後は、店舗側で発生したミス報告をLINE WORKSから送信すると、Yoom経由で必要な処理フローや確認ステップが自動で立ち上がる、といったワークフローも検討しています。スマレジで取得した会計データを、Yoomを中心に外部システムと連携させていくことで、多店舗展開ならではの会計統制と業務効率化の両立を目指しています。

人手不足の時代に、会計から業界を変えていく

数年前まで、当社でも電卓での計算や曖昧な会計が当たり前に行われていました。大きな企業であっても、過不足金が常態化しているようなケースは、この業界では珍しくありません。会計をスマレジのようなPOSレジでしっかり管理することで、「不正やミスを防止できる」「明朗会計を打ち出すことができる」「現場の統治や本部の管理がしやすくなる」といった効果が期待できます。そして何より、会計に取られていた時間を、患者様に向き合う時間に振り向けることができます。

全国には約5万件の接骨院があると言われていますが、一度でも利用したことがある人は2〜3割程度だと言われています。コンビニのように誰もが当たり前に利用する存在になるためには、「入ってからの体験」をもっとスマートで安心できるものにしていく必要があります。その一丁目一番地が、会計だと思っています。

10年後、少子高齢化の波は、私たちにとってある意味「追い風」になるかもしれません。そのときに問われるのは、どれだけ素晴らしい顧客体験を提供できているか。その顧客体験の重要な要素のひとつとして、スマレジを使ったスマートで透明な会計は、当社にとっても、業界にとっても、今後ますます欠かせない基盤になっていくと考えています。

私たちヒューマンアジャストとしても、スマレジをはじめとしたさまざまなシステムと連携しながら、接骨院・鍼灸院業界全体の底上げにつながる取り組みを、これからも続けていきたいと思います。

西新宿ヒューマンアジャスト鍼灸接骨院 店舗入口


株式会社ヒューマンアジャスト
〒163-0725 東京都新宿区西新宿二丁目7番1号 新宿第一生命ビルディング25階
会計の「見える化」で接骨院業界の当たり前を変える
業態・業種
サービス業
店舗数
63店舗
記事作成:2026/01/16