課題・目的
- カスタマイズの費用をかけずに、デフォルト機能で運用できるレジを迅速に導入したい
- 手作業で行っているデータ分析業務の手間を削減したい
- ECサイト構築システム「Shopify」とレジを連携させオムニチャネル戦略を強化したい
導入効果
- 以前は約2年かけ徐々に切り替えた70店舗超のレジを、1日で全店切り替えることができた
- データ分析業務が10分の1に削減、組織全体でデータを活用した施策が可能に
- 「Shopify」連携アプリ導入で、ECサイトと店舗のデータを一元管理。業務改善と快適な購買環境の構築を実現
多角的なサービスで、子どもの可能性をクリエイトする
弊社は1950年に兵庫県神戸市で創業されたベビー・子ども関連企業です。長年にわたりベビー・子ども服の老舗メーカーとして知られてきましたが、2015年に「子どもの可能性をクリエイトする」という新たな企業理念を掲げ、近年事業領域を大きく拡大しています。
具体的には、保育園の開設やレストラン、クリニック、ライブラリーを併設した複合型店舗の展開など、子どもの成長を様々な点からサポートすべく多様な事業に取り組んでいます。
また、多忙な子育て世代にストレスフリーな購買体験を提供できるよう、2016年からオンラインショップと実店舗を連動させた「オム二チャネル」サービスを開始しており、店頭での応対にとどまらない購買体験の利便性も追求しています。
株式会社ファミリア 営業部 部長 菅沼様
必要な機能が網羅されていたスマレジ、Shopifyとの連携でオムニチャネル強化も実現
弊社は、2050年の創業100周年に向けてさらなる発展を目指しています。そのため、長期的視点でお客様のニーズに即したサービス提供や生産性向上を図れるよう、基幹システムおよびEC構築システム、レジシステムを刷新することにしました。
従来のレジは、他社製品を大幅にカスタマイズしながら運用していました。具体的には、店舗に無い商品を店舗に取り寄せたり、お客様が店舗で購入したものを倉庫からお客様宅へ直送したりするオーダーシステムを、以前利用していたレジに組み込んでいました。
しかし、
カスタマイズによりオペレーションが独自化してしまい、パッケージシステムであったことから、変化への柔軟な対応が難しくなっていました。また、システムの分析機能も限られており、
商品別や部門別のデータ分析に手間がかかる点も課題でした。
この課題解決に適していたのがスマレジでした。
スマレジは、デフォルト機能が充実しており、店舗運用やデータ分析に必要な機能が網羅されています。さらに、業種・業態にあわせて追加機能を導入できるアプリが用意されていたため、自社開発を行うことなく、低コストで柔軟な機能拡張が可能でした。
またスマレジは、EC構築システムとして採用を決めていた「shopify」と連携できるアプリ「
smapify」を備えており、
オムニチャネルを円滑に実現できる環境が整っている点も理想的でした。
「ファミリア神戸本店」での会計
70店舗超のレジを短期間で一括切替、現場でも数字に基づいた施策立案が可能に
(1)【本社での場合】70店舗超のレジ一括切替を実現、データ分析業務は10分の1に
今回のシステム変更は大規模な取り組みであったため、事業に支障をきたさぬよう、スムーズな全店導入を図りたいと考えていました。その点、以前は約2年の期間をかけ徐々に切り替えた70店舗のレジを、スマレジでは1日で全店一気に切り替えることができました。
結果、これまで課題であった店舗単位の売上動向、予算達成状況、商品や顧客属性の傾向といった詳細データをシステム上でリアルタイムに把握できる環境が迅速に整いました。
従来は、本社スタッフがレジの売上データを出力し、Excelにて分析を行っていましたが、この作業が必要なくなり、データ分析業務を10分の1にまで削減することができました。
また、スマレジの管理画面で様々なデータを閲覧できるようになったことで、組織全体でデータを活用する体制が整備されました。例えば、エリアマネージャーが外出先から売上状況をリアルタイムに確認したり、商品企画部門が店頭の売れ筋傾向を把握したりと、幅広い部門がデータを活用し業務改善に取り組めるようになりました。
「ファミリア神戸本店」 商品購入から食育・沐浴の体験もできる2Fフロア
(2)【店舗での場合】現場でもデータ確認が可能に、根拠に基づいた売り場作りを実現
店舗では、来店されるお客様のニーズに合わせて、ディスプレイの改善や商品構成の見直しを行う必要があります。以前は、現場での詳細なデータ分析が困難であったため、曖昧な想定の中で施策を進めるしかありませんでした。
スマレジの導入により、店舗においても年代別の人気商品や購買目的といったデータがボタン操作で簡単に閲覧できるようになりました。それにより、根拠に基づいた具体的な施策立案が可能となり、売り場作りや商品構成における本部との連携も取りやすくなりました。
さらに、スタッフ個人の客単価管理が可能になったことで、スタッフ教育に活かせると共に、これまでベテラン層しか持てていなかった数値への意識が、中堅や若手スタッフにも浸透するようになりました。
「ファミリア神戸本店」での会計
「Shopify」連携アプリでECサイトと74店舗のレジデータを瞬時に同期
弊社は、お客様が柔軟に購買チャネルを行き来しながら快適なお買い物を楽しめる「オムニチャネル」を展開しています。例えば、ECサイトで気になった商品を実店舗で直接触れてから購入したり、店頭で購入した商品を物流倉庫から自宅に直送するなど、多忙な子育て世代のニーズに合わせたサービスを実現しています。
この
「オムニチャネル」を円滑に運営するためには、ECサイトと実店舗間で商品マスタや在庫などが常に連携されている必要があります。しかし、以前はリアルタイムの連携が出来なかったため、ECサイトに登録した商品がレジに反映されるまでタイムラグがあり、一部人の手を介して連携させていました。
スマレジの拡張アプリ「
smapify」を導入したことで、ECサイトに登録した商品情報がリアルタイムでレジにも同期されるようになりました。これにより、
手作業での商品登録やレジ打ち込みが必要なくなり、本社・店舗共に負担が軽減されました。同時に、
お客様にはより快適な購買体験を提供できる体制が整いました。
株式会社ファミリアにおける「Smapify」アプリ連携の構造図
世界で最も愛されるベビー・子ども関連企業に
弊社は今、「ベビー・子ども服」の会社から、「子どもの未来をつくる」会社になることを目指しています。
そのため、大人の女性をターゲットにした商品展開へのチャレンジや、クリニックやレストランなどを備えた「モノ」「コト」「マナビ」を体感できる複合型店舗の拡充など、子どもたちの可能性を広げるコンテンツを幅広く提供していきたいと考えております。
サービス面においても、今の「オムニチャネル」の形がゴールだとは思っていません。今後も時流やお客様のライフスタイルの変化に合わせ、最適なサービスを作っていく必要があると考えています。
このような、事業領域拡大・サービス向上に向けて、随時適切なシステムや仕組みを導入していきたいと思っています。その点で、今後もスマレジの機能をどう活用し組み込んでいくかを模索しながら「世界でもっとも愛されるベビー・子ども関連企業になる」というビジョンを実現させていく考えです。
「ファミリア神戸本店」 食、教育、医療のコンテンツも備えた複合型店舗 エントランス