RFIDタグ × スマレジで数万点規模の棚卸しにかかる手間を大幅削減。
日本最大級の着物レンタルサービス「京都きものレンタルwargo」と、日本全国津々浦々のどんな箸でも手に入るお店を目指した、箸と箸置きの専門店「箸や 万作」を運営するのは、「日本のカルチャーを世界へ」というビジョンを掲げる株式会社和心です。ほかにも、かんざし、和柄傘といった和雑貨の専門店を全国に84店舗展開しています。今回は、京都タワーの中にある「京都きものレンタルwargo」、「箸や 万作」など3店舗に、スマレジと、スマレジのRFIDタグ連携についてお話を伺ってきました。
ーもともとは、他社のPOSレジを利用していたと伺いました。スマレジの導入を検討したきっかけは何だったのでしょうか?
導入の大きなきっかけは2つあります。ひとつは、きものレンタルのサービスを始めることになり、小売以外の店舗の売上もすべてまとめて見られるようにしたかったこと。もうひとつは、上場準備に向けて商品管理の方法を変える必要があったことです。今まで売価還元法だったものを、移動平均法に変える必要が出てきました。既存のレジでも移動平均法での商品管理自体は可能だったのですが、出店計画も控えていたので、出店するときのコストを考えたときに、費用を抑えられるタブレットのものに変えたいというのがきっかけでした。
年間15万着の利用がある人気サービス「京都きものレンタルwargo」
ー新業態のスタートに加えて、商品管理の方法も変えなければならない、さらにその後の出店計画もあったということで、タイミングが重なり導入に至ったということですね。
そうですね。たとえば「移動平均法で商品管理できる」という機能だけで検討すれば、スマレジ以外のPOSという選択肢もあったと思いますが、事業計画として、その後店舗をたくさん増やす予定がありました。出店にあたっての設備コストを考えると、絶対にタブレットPOSが良かったんです。色々と調べた結果、当時移動平均法までしっかり対応しているタブレットPOSはスマレジしかなかったということもあり、導入を決めました。
専門チームで導入店舗をフォロー
ーたしかに、スマレジの導入当時は35店舗だった店舗数が、現在では84店舗まで増えていますね。導入時は、35店舗のレジを一度に入れ替えたんでしょうか?
まずは在庫管理の無い、きものレンタルの業態から導入しました。大阪の心斎橋店に導入し、必要な機能が揃っているかどうか、店舗スタッフが使いやすいかどうかを確認しました。店舗数が多かったので、最初は慎重にすすめて行きましたね。使用感は問題なかったので、続いて、商品管理の整備を行いながら、かんざし屋をはじめとする小売店舗にも導入していきました。
小規模店舗が多いため、コンパクトに設置できる点も導入の決め手に
ー新しい技術やシステムを店舗に導入する際に、現場スタッフのフォローはどのように行っているのでしょうか。
新しいシステム入れるときには、やはり最初の半年間ぐらいは現場の混乱や反発があるものです。どんなに検討して「良くなる!」と思って導入しても、現場からは必ず反対意見も出ます。そこは、商品管理と店舗統括の窓口ようなものを設けて、専門のチームが対応するようにしました。最初は混乱もありましたが、スマレジはUIが見やすく操作方法もわかりやすいので、結果的には店舗で新人に指導する際にもたいへん助かっていると思います。
RFIDタグで棚卸しを超効率化
ー2018年には、箸専門店「箸や 万作」と「京都きものレンタルWargo」で、RFIDタグを導入されています。どういった経緯があったのでしょうか。
最初に「京都きものレンタルwargo」で導入をしました。まず、きものの在庫はたんすに収納しているため一つの着物を見つけるのにとても時間がかかっていたこと、加えて、きものレンタルの店舗スタッフはパソコン操作が苦手で着物のステータスの更新が恒常的に行われないこと、というふたつの課題があったためです。RFIDを導入したおかげで、工数は10分の1くらいに減りました。
続いて物販店では「箸や万作」に導入しています。かんざしや傘のお店にも導入したかったのですが、実はRFIDの大敵は「金属」という現状がありまして...かんざしや傘を扱う店舗への導入には不向きなんです。ですが、木製品が多い箸屋には導入できる!ということで、そちらの導入に踏み切りました。
2017年に、『#スマレジ会』という店舗運営者のコミュニティが関わるイベントに参加した際に、靴下専門店のTabioさんがRFIDを活用して商品管理や棚卸しを行っているというお話を伺いました。RFIDタグにかかるコストも下がってきて、さらにスマレジと連携して利用可能ということで、弊社でも導入をして良かったです!
ーかれこれ1年間ほどRFID連携を利用してみて、精度はいかがですか?また、導入のメリットについても教えてください。
社内の努力と並行して、ここ最近は棚卸しの差異率がかなり抑えられています。特に倉庫に関しては0.5%を切りました。倉庫にある何万点という数の在庫を棚卸しして、差異率が0.5%程度なので、精度には概ね満足しています。
ー スマレジの導入によって改善された点や、特に便利だと感じている機能があれば教えていただけますか?
結果的に、RFIDを導入して棚卸しにかかる負担は相当減ったと感じています。特に、きものレンタルのwargoでは、RFIDの導入前は、桐箪笥から着物を出して、広げて品番をチェックし、またたたんでもとに戻すという形で棚卸しを行っていたため、膨大な時間と手間がかかっていました。RFIDの導入によって、桐箪笥に入った状態でもRFIDタグを認識して棚卸しできるようになりました。 また、箸のような小さな商品の場合、バーコードリーダーでタグを読み取るのも煩わしいものです。何万点という数の在庫を抱える倉庫の棚卸しでは、スタッフの心理的負担も軽減できたと思っています。店頭在庫の確認も、営業時間中の隙間時間で行えるようになりました。
日本のカルチャーを世界へ
京都駅を降りて目の前にある「京都タワー」内の和心の3店舗はもちろんオススメなのですが、京都タワー自体が2017年にリニューアルされたばかりで、地下から展望台までとても楽しめる商業施設になっています。京都にお越しの際は、是非訪れてみていただきたいです!
実は、京都には25店舗ほど展開しておりまして、きものレンタルwargo、かんざし屋wargo、和傘屋 北斎グラフィック、箸や 万作など、京都市内のあんな所やこんな所にもお店があります。「最高のおもてなしで 熱く 前のめりに 商売します!」という当社の行動指針の通り、全力でお店の営業を頑張っているスタッフがあちこちにおりますので、京都観光の際にはお立ち寄りいただけると幸いです。
かんざし専門店や箸専門店、きものレンタルなど、日本のカルチャーを扱う全84店舗を展開している和心さん。ビジネスの成長期を支えるPOSとして、スマレジがお役に立っていることがとても嬉しいです。外国人のお客様も多いため、今後はスマレジの免税販売機能の利用やキャッシュレス決済の拡充にも取り組み、インバウンド対応をますます充実させていきたいとのことでした。古き良き日本の文化を、最新のテクノロジーを活用して世界に広めていく和心さんから、今後も目が離せません。