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屋台を開業するのに必要な手続きやルールとは?

更新日:2024/07/03 屋台を開業するのに必要な手続きやルールとは?

屋台を開業するには特定の資格取得や手続きをする必要があり、その内容によって提供できる飲食物が限られているので注意しなければなりません。

本記事では、屋台の開業に必要な資格や手続き、提供できる飲食物、資金の目安、屋台のメリット、注意点について解説します。屋台の運営を検討している方は、開業準備の参考にしてください。

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この記事の目次

屋台の開業に必要な資格・手続き

屋台を開業するには、食品衛生責任者の資格取得と自治体の営業許可の申請が必要です。飲食物を扱う以上は、食品の衛生管理に気を遣う必要があり、自治体から許可をもらわなければなりません。ここでは、これらをどのように取得するのか説明するので、スケジュールを調整して手続き等を済ませましょう。

食品衛生責任者

屋台も飲食店なので、食品衛生責任者の設置が義務付けられています。食品衛生責任者は、保健所を中心に各自治体が実施している講習を受講することで取得が可能です。特に試験はなく、6時間程度の講義で食品管理について学びます。

自治体によって費用はさまざまですが、一般的には1万円前後で受講でき、17歳以上(自治体によっては高校生は不可の場合がある)であれば、誰でも取得できます。

ただし、講習会の日程は決められており、事前に予約が必要です。定員が決められているため、早めに予約しましょう。

なお、栄養士や調理師などの資格取得者は、食品衛生責任者を取得する必要はありません。資格取得免除者の可能性がある方は、各自治体のWebサイトで確認しましょう。

自治体の営業許可

自治体の営業許可を得るには、屋台の出店エリアを管轄する保健所に申請書を提出しましょう。保健所の基準を満たしていれば、提出した書類が受理され、営業許可書を発行することができます。

なお、屋台は臨時営業に区分されるケースがほとんどです。さらに多くの自治体は、臨時営業を飲食店営業と菓子製造業の2つに分類している傾向があります。営業許可の種類によって設けられている基準が異なるため、実際に提供するものがどの区分に該当するのか確認し、その区分に応じて申請書を作成しましょう。

ちなみに、居酒屋のようにお酒をメインに0時過ぎても営業する場合は、警察署で深夜酒類提供飲食店営業届を提出する必要があります。他にも必要な手続きが無いか、あわせて確認するとよいでしょう。

屋台で提供できる飲食物

屋台で提供できる飲食物

営業許可の種類ごとに屋台で提供できる飲食物は異なります。許可されていない飲食物を提供すると違反になるため、許可の範囲内で提供できる飲食物をしっかり把握することが大切です。ここでは、営業許可の種類ごとに提供できる飲食物の例を説明しますので、メニュー作りの参考にしてください。

飲食店営業の場合

飲食店営業の許可を得た場合は、加熱処理をした料理を提供することができます。たとえば、屋台の定番であるたこ焼きや焼き鳥が代表例です。提供する直前に加熱調理をするものは、基本的に飲食店営業許可の範囲に含まれることを押さえましょう。

なお、ドリンクやアイスクリームをテイクアウトで販売する場合は、別途各製造業許可が必要です。加熱調理以外で飲食物を提供したい方は、飲食店営業許可の範囲で提供できるのか保健所に確認し、状況に応じて必要な許可を取得しましょう。

菓子製造業の場合

菓子製造業許可を取得した場合は、クレープやカキ氷等のスイーツをメインにしたメニューを提供できるようになります。ただし、注意しなければならないのは、飲食店営業許可と同時取得ができない場合がある点です。

保健所によっては、どちらか一方しか許可しない場合があるので、菓子類と別に料理を提供できないケースがあることを想定しましょう。もし種類の異なるメニューを提供したい方は、保健所に同時に提供する方法がないか確認することをおすすめします。

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屋台の開業に必要な資金の目安

屋台は比較的少ない資金で開業することが可能です。あくまで目安ですが、余裕を持って準備できるように100万円程度用意しておきましょう。初期費用として車両費や設備費、許可取得費等がかかり、開業後にランニングコストが発生します。

特に車両費が高くなりやすいですが、中古で探せば50万円程度で用意することができるでしょう。飲食店営業の場合は調理器具が必要ですが、中古やリースを利用することでコストを抑えられます。また、営業許可を取得するにも数万円の費用がかかることも想定しましょう。

なお、開業資金の残りは、売上が軌道に乗るまでの間のランニングコストにまわして、開業後安心して屋台を運営できる体制にしておくことをおすすめします。

屋台を開業するメリット

屋台を開業することは、「初期費用を抑えやすい」「営業の自由度が高い」という2つのメリットがあります。店舗を構えて営業する形態よりも必要コストが少なく、状況に応じて小まめに変化を加えられる点が魅力です。各メリットについて解説するので、屋台の魅力について把握しましょう。

初期費用を抑えやすい

屋台は飲食店経営において、コストを抑えやすい点が大きなメリットです。実店舗のように物件取得費はかからず、必要な設備費も少なくて済みます。また、スタッフを雇用する必要がないため、求人活動のコストもかかりません。

実店舗の場合は、開業まで数百万円から数千万円かかりますが、屋台は100万円もあれば十分な設備の店舗を運営できます。資金調達も容易な分、屋台は初めて開業する方におすすめです。

営業の自由度が高い

屋台は移動販売ができるので、営業の自由度が高いです。許可を得たエリア内であれば、いつでも自由に場所を変更できます。時間帯によって人の動きが変わるため、分が悪いと判断すれば人が多く集まっているエリアに移動し、効率良く集客することが可能です。

実店舗にはない集客力が屋台の特徴なので、集客戦略など経営知識に自信がない方でも、ルールさえ守れば安定した売上が見込めるでしょう。

屋台を開業する際の注意点

屋台を開業する際に注意すべきポイントがいくつかあります。特に気をつける点は以下の2点です。

  • 地域によってはそもそも屋台を開業できない
  • 提供できるメニューの種類に制限がある

屋台は日本全国どこでも運営できるわけではなく、許可を得られた地域でのみ営業することができます。また、許可されている範囲のメニューしか提供することはできません。
屋台だからといってすべて自由にできるわけではない点に注意しましょう。

地域によってはそもそも屋台を開業できない

地域によっては、そもそも屋台を開業できない場合があります。特に食品管理において衛生面に問題があるエリアは、露天営業自体が禁止されている可能性が高いです。出店予定のエリアが、露天営業可能かどうかは、保健所に直接確認するしかありません。周囲に屋台がない地域で出店を考えている方は、一度保健所に問い合わせるようにしましょう。

提供できるメニューの種類に制限がある

屋台では、できることが限られているため、メニューに制限があります。露天営業は衛生面に問題が生じやすいため、現場での仕込みが禁止されています。また、加熱をしない調理や生ものの盛り付けも屋台では不可です。保健所によっては、たこ焼きや焼きそばのみに限定されるケースがあることも想定しましょう。

屋台の開業準備をしよう

屋台は実店舗に比べると必要資金が少なく、臨機応変に対応できるので、開業しやすい傾向があります。ただし、取り扱うメニューによって取得すべき許可が異なり、すべての料理が提供できる訳ではありません。申請する際に、想定している形式で開業できるのか保健所に確認しましょう。

ちなみに、スマレジでは、屋台の運営に便利なPOSレジのPAYGATEを提供しています。小さい端末で場所を取らず、マルチなキャッシュレス決済にも対応可能です。POSシステムの導入を検討している方は、お気軽にご相談ください。