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RFIDとは?
タグの種類や特徴・活用事例を紹介

更新日:2025/02/26 RFIDとは?タグの種類や特徴・活用事例を紹介

RFID(Radio Frequency Identification)とは、無線周波数を利用して、物品に取り付けられたタグを読み取る技術のことです。主に、バーコードやQRコードの代替として使用され、商品や資産の管理において大きな役割を果たしています。

本記事では、RFIDの種類や特徴を分かりやすく解説し、具体的な活用事例もご紹介します。ぜひ最後までご覧ください。

この記事の目次

RFIDとは

RFIDとは

記事冒頭でも記載しましたが、RFID(Radio Frequency Identification)とは、無線周波数を利用して、物品に取り付けられたタグを読み取る技術のことです。主に、バーコードやQRコードの代替として使用され、商品や資産の管理において大きな役割を果たしています。

専用のリーダーとタグを使い、タグに埋め込まれた情報を無線通信で取得することができます。これにより、物理的な接触や視覚的な確認が不要になり、効率的なデータ収集が可能になります。

RFIDの技術は、近距離から長距離まで幅広い用途に対応しており、物流、在庫管理、交通、医療、セキュリティなど様々な分野で活用されています。これにより、業務の効率化やコスト削減、データ精度の向上が実現されています。

RFIDの種類

RFIDの種類

RFIDには主に3種類のタグがあり、これらは動作範囲や用途に応じて使い分けられています。それぞれのタグの特徴を見ていきましょう。

パッシブ型RFIDタグ

パッシブRFIDタグは、最も一般的でコスト効率の高いRFIDタグの一種です。内部に電池を搭載しておらず、リーダーから送信される電波を受信し、そのエネルギーを利用して動作します。この仕組みにより、電池交換の必要がなく、長期間の運用が可能です。また、小型・軽量で大量生産が容易なため、低コストで導入できる点も大きなメリットです。

主な用途としては、在庫管理、物流、入退室管理などが挙げられ、特に大量の商品や資産を一括で管理するシーンで活用されています。リーダーとの通信距離は数センチから数メートル程度ですが、アンテナの工夫により性能を向上させることも可能です。その手軽さとコストパフォーマンスの高さから、さまざまな業界で広く導入が進んでいます。

アクティブRFIDタグ

アクティブRFIDタグは、内蔵バッテリーを搭載し、自ら電波を発信するタイプのRFIDタグです。これにより、リーダーからの電波に依存せず、数十メートルから数百メートルといった長距離通信が可能になります。

この特性を活かし、車両やコンテナの位置追跡、工場や倉庫内の資産管理、建設現場での作業員の安全管理など、広範囲かつリアルタイムでのデータ取得が求められる用途で活用されています。特に、GPSとの組み合わせにより、屋内外を問わず精度の高いトラッキングが可能です。パッシブRFIDタグに比べて高価であり、バッテリー交換が必要というデメリットもありますが、高精度なデータ収集や即時性が求められる環境では、そのコストに見合う価値を発揮します。

セミアクティブRFIDタグ

セミアクティブRFIDタグは、アクティブタグのように内蔵バッテリーがあり、リーダーからの信号に応じて動作します。しかし、アクティブタグとは異なり、リーダーに発信するのではなく、リーダーの電波を受けて起動し、その後、受信したデータをタグからリーダーに伝送するという仕組みです。これにより、消費電力を抑えることができます。

RFIDの特徴

1:複数タグの読み取りが可能

RFIDの最大の利点の一つは、バーコードやQRコードと異なり、RFIDは一度のスキャンで複数のタグを読み取ることができ、複数のタグを一度に同時に読み取ることができる点です。

例えば、倉庫内での在庫確認時、RFIDを使えば、数百点のアイテムを一度にスキャンすることができ、効率的なデータ処理を実現できるため、作業時間を大幅に短縮できます。

2:距離が離れている場合や視認できな場合でも読み取り可能

RFIDは、タグとリーダーの距離が遠くても通信が可能です。パッシブRFIDタグでも数メートル離れた距離から読み取ることができます。さらに、箱やパレットの中に収納されている商品であっても、RFIDタグを通して正確なデータを読み取ることができます。

3:汚れに強い

RFIDは、物理的な接触を必要としないため、汚れや摩擦に強い特徴を持っています。バーコードやQRコードは汚れや擦れ、破損に弱いため、精度が低下することがありますが、RFIDタグはそれらの影響を受けにくくなっております。

RFIDを導入した場合のメリット・デメリット

メリット

  • 業務効率化を実現
    RFIDは一度に複数のタグを読み取ることができるため、会計業務はもちろん、在庫確認や物流の作業時間も大幅に短縮できます。手動でのデータ入力や読み取りも不要になるため、業務効率化を実現できます。
  • リアルタイムに情報を収集可能
    RFIDを活用すれば、在庫や商品の動きをリアルタイムで把握できます。例えば、在庫切れを防いで機会損失のリスクを低減させることができます。
  • 顧客満足度の向上
    顧客が小売店でセルフレジや無人決済システムを使用する際、RFIDタグの導入が済んでいれば、商品を一度にスキャンでき、会計作業がスムーズに行えるため、顧客満足度の向上に繋がります。

デメリット

  • コストがかかる
    RFIDの導入には、専用のリーダーやタグ、インフラの整備が必要です。特に商品単価が安い商品の場合、商品の数だけタグが必要になるため、コストが高くなります。また、既存の在庫システムと連携する場合、追加で開発コストが発生する場合もございます。
  • 読み取り精度が低くなるケースがある
    RFIDは、電波を受信してタグを読み取るという性質上、電波の反射や干渉によって、リーダーがタグを正しく読み取れない場合があります。
  • セキュリティ面でリスクがある
    上記同様、RFIDは電波を使って情報を受信するため、不正アクセスやデータ漏洩のリスクが存在します。そのためセキュリティ対策を万全にする必要があります。

RFIDの活用事例

RFIDの活用事例

小売業での活用事例

小売業では、RFIDを活用した在庫管理や棚卸しの効率化が進んでいます。従来のバーコードと異なり、RFIDタグを商品に取り付けることで、一括スキャンが可能になり、スピーディーかつ正確に在庫状況を把握できます。その結果、手作業によるミスが減少し、棚卸しの負担も大幅に軽減されます。

また、大手小売チェーンではRFIDを活用し、店内の在庫状況をリアルタイムで把握することで、売り場の補充タイミングを最適化。さらに、販売データと連携させることで需要予測の精度を向上させ、欠品や過剰在庫を防ぐ取り組みも進んでいます。加えて、RFIDによるセルフレジの導入や万引き防止対策にも活用されており、店舗運営全体の効率化と顧客体験の向上に寄与しています。

物流・倉庫業での活用事例

物流や倉庫業界では、RFID活用することで、在庫の正確な追跡と効率的な管理が可能になります。RFIDタグを取り付けた商品が倉庫内を移動する際、RFIDリーダーを通過するだけでデータが自動的に読み取られ、手作業を減らしながらリアルタイムで在庫状況を把握できます。

これにより、誤出荷や紛失のリスクが低減し、入出庫作業のスピードも向上。さらに、倉庫内のどこにどの商品があるかを正確に把握できるため、ピッキング作業の効率が大幅に向上します。また、出荷準備の進捗状況をリアルタイムで確認できるため、物流のリードタイム短縮にも貢献します。

医療業界での活用事例

医療分野でも、患者の識別や薬品管理、医療機器の追跡などに活用されており、安全性と業務効率の向上に貢献しています。患者のIDカードやリストバンドにRFIDタグを取り付けることで、診療受付や入退院の管理がスムーズになり、誤認識による医療ミスを防ぐことができます。

また、薬品や医療機器にRFIDタグを付与し、リアルタイムで在庫状況を把握することで、使用期限の管理や誤投薬のリスクを低減。特に、手術時にはRFIDを活用して器具や消耗品の使用状況を記録し、紛失や誤使用を防止する取り組みが進んでいます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。RFIDは、業務の効率化を大きく促進する技術です。複数のタグを同時に、かつ遠距離から読み取れるため、在庫管理や物流の時間短縮に貢献します。また、耐久性が高く、過酷な環境でも使用できることから、製造業や小売業をはじめ、さまざまな業界で活用が進んでいます。導入には初期投資やセキュリティ対策といった課題もありますが、それを上回るメリットが期待できるため、今後さらに多くの企業が採用するでしょう。業務効率化を実現するうえで、RFIDは欠かせない技術の一つになっていくのではないでしょうか。