「レジ締め」の7つの手順と
違算金を防ぐための5つのコツ
更新日:2025/01/08
レジ締めは、1日の売上を確認し、金銭のやり取りが正しく行われているかをチェックするための重要な業務です。お釣りの渡し間違いや計算ミスがある場合、レジ内の現金が伝票上の売上と一致しなくなることがあります。こうした違算金の発生を防ぎ、店舗運営をスムーズにするためには、正確なレジ締めが欠かせません。
そして、正確なレジ締めを行うためのポイントとなるのは、正しい手順を踏んで作業を実施することです。下記は、レジ締めにおける基本的な手順です。
手順1:前日にレジ締めした金額を確認する
手順2:レシートを使って1日の売上金額を計算する
手順3:レジ内の現金を正確に数える
手順4:レジ内の現金から前日の金額を差し引く
手順5:レシートとレジ内の売上金額が一致しているか確かめる
手順6:不一致が発生した場合の原因を確認する
手順7:釣り銭を準備し、レジ締め記録をつける
このような手順を踏むことで、レジ締め作業の精度を高め、違算金の発生を未然に防ぐことができます。また、レジ締めがスムーズに進むことで、閉店後の作業時間を短縮でき、スタッフの負担軽減にもつながります。しかし、レジ締めは時間がかかる上に、伝票の集計や現金の確認など細かな作業が多いため、課題も少なくありません。
そこで、本記事ではレジ締めの基本手順の解説に加え、レジ締めを効率化し違算金を防ぐための具体的なコツや、作業を支援する便利なツールについても詳しく紹介してまいります。
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レジ締めの基本となる7つの手順
まずは、基本的なレジ締めのやり方について、7つの手順に分けて解説します。
レジ締めの7つの手順
手順1:前日の金額の確認
手順2:売上金額の計算
手順3:現金の計算
手順4:前日の金額の差し引き
手順5:売上と現金の照合
手順6:違算金の原因の特定(発生時)
手順7:釣り銭の準備と記録
レジ締め作業は、基本的に上記の手順で進めます。各手順について詳しく解説します。
手順1:前日にレジ締めした金額を確認する
レジ締めの作業を始める前に、まずは前日に釣り銭として残した現金の金額を確認します。これは、その日の売上を正確に把握するための重要な基準となります。
記録を取っている場合は、レジ締め記録用紙や管理データを参照すると便利です。また、釣り銭としてレジ内に残す金額を毎日一定にする習慣をつけることで、確認作業がスムーズになります。
例えば、「レジ内の釣り銭は毎日5万円に統一する」と決めておけば、閉店時の現金額が一定となり、翌日の確認作業が簡略化できます。この方法は、手間を省きながら正確性を保つうえで非常に有効です。
手順2:レシートを使って1日の売上金額を計算する
次に、レジから当日分のレシートを出力し、売上金額の合計を計算します。この作業では、現金取引のレシートだけでなく、キャッシュレス決済で処理したレシートも忘れずに含めます。
レシートの枚数が多い場合、この計算作業はどうしても時間がかかりがちです。そのため、効率化の工夫がポイントになります。具体的には、レジ締めのタイミングだけでなく、3〜4時間おきに売上を区切って集計しておくと、閉店時の負担を軽減できます。
こうした手間を分散させる工夫を取り入れることで、スムーズなレジ締めが可能になります。特に多忙な店舗では、このような取り組みが作業全体の効率向上に役立ちます。
手順3:レジ内の現金を正確に数える
1日の売上金額を計算した後は、レジ内にある現金を一つひとつ丁寧に数えていきます。この作業は、最終的な売上を正確に把握するための重要なステップです。
忘れがちな点ですが、途中で防犯などのため現金を金庫や別の保管場所に移動している場合、その金額も必ず合算してください。これを怠ると、売上額に誤差が生じる可能性があります。
また、キャッシュレス決済の取引がある場合は、現金扱いにしてレジ内の現金に取引金額を追加することで、全体の売上金額を正確に反映させることができます。これにより、現金とキャッシュレス決済の両方を考慮した正確な記録が残せます。
手順4:レジ内の現金から前日の金額を差し引く
次に、レジ内の現金の合計から、前日に釣り銭として残した金額を差し引きます。この計算には、金庫に移動した現金やキャッシュレス決済分も含めた合計金額を使用することが重要です。
この差し引きで算出される金額が、その日の売上金額となります。正確な売上額を把握するために、金額の記録や計算は丁寧に行わなければいけません。
なお、先に述べたように、釣り銭として残す金額を毎日一定にしておくと、計算がスムーズになります。業務負担の軽減のため、このような工夫は重要になります。
手順5:レシートとレジ内の売上金額が一致しているか確かめる
レシートで計算した売上金額とレジ内の現金が一致しているかを確認します。この確認作業で、一致しない金額のことを「違算金」と呼びますが、何も問題がなければ、通常は一致するはずです。
売上金額の確認では、キャッシュレス決済を含めた総売上と、現金の合計額を比較します。特に、繁忙日や取引数が多い場合には、計算ミスや入力ミスが原因で違算金が発生することがあるため、細心の注意を払う必要があります。
なお、確認作業を効率化するためには、違算金がゼロであることを目指して、普段から正確なレジ操作を心がけ、手順をルール化しておくことが重要になってきます。
手順6:違算金が発生した場合の原因を確認する
もし、売上金額と現金が一致せず、違算金が発生した場合は、その原因を特定する必要があります。まずは計算ミスを疑い、再度レシートの集計や現金の計算を丁寧に見直しましょう。特に、差し引き金額や返品処理が正確に反映されているかをチェックすることが重要です。
それでも解決しない場合、現金の受け渡しミスや、記録の抜け漏れ、さらには不正行為が原因である可能性もあります。高額紙幣の取引や返品の多い日は、重点的にその部分を確認することをおすすめします。
違算金が発生した際には、監視カメラを確認するなどして原因を突き止めます。また、違算金発生時に管区人すべきポイントをまとめたチェックリストの作成も有効です。チェックポイントを定期的に確認することで、誤差の原因を特定し、再発防止のための効果的な対応策を講じることができます。
手順7:釣り銭を準備し、レジ締め記録をつける
売上金額とレジ内の現金が一致していることを確認したら、翌日の営業に備えて、釣り銭として必要な現金をレジ内に戻します。釣り銭の金額は店舗の規模や取引の傾向に応じて適切な額を設定しましょう。残りの売上金は金庫や店舗の指定口座に移動し、安全に保管してください。
さらに、ここで重要なのが「レジ締め記録」をつけることです。記録には、売上金額や釣り銭の金額だけでなく、誰がレジ締め作業を行ったかを明確に記名します。特に、複数のスタッフがシフト交代制で勤務する店舗では、責任の所在を明らかにすることでトラブルを未然に防ぐことができます。
記録は紙の台帳でもデジタル管理でも構いませんが、過去の履歴が簡単に確認できる仕組みを整えておくと便利です。こうした一連の手順を正確に行うことで、店舗運営の透明性と信頼性が高まり、次の日の営業をスムーズに始められるようになります。
以上が、レジ締めの基本的な流れになります。次に、レジ締め作業を効率的に行うためのコツについて解説してまいります。
レジ締め作業を効率化するための5つのコツ
レジ締めは店舗運営における重要な業務のひとつであり、慎重さが求められる作業ですが、効率化することで時間と手間を大幅に削減できます。ここでは、レジ締めをスムーズに進めるための5つのコツを紹介します。
コツ1:金種別に現金を整理する
まず、レジ締め作業を効率化するためには、金種ごとに現金を整理することが重要です。紙幣は10枚ずつ束ね、硬貨は金種別で50枚ごとに分けておくことで、計算が格段にスムーズになります。
たとえば、千円札を10枚ずつ束ねておけば、束の数を数えるだけで金額がすぐに把握できます。さらに、小銭は金種ごとに50枚ずつ収納できる専用ケースが市販されているため、これを活用するのがおすすめです。ケースには硬貨の合計金額が記載されているものもあり、確認作業を大幅に効率化できます。
こうした整理の工夫を日常的に取り入れることで、現金管理が簡単になり、レジ締めにかかる時間を短縮できます。特に、頻繁に使用される100円硬貨などは、専用ケースを用いて定期的に整理する習慣をつけると良いでしょう。
コツ2:レジ締めのマニュアルを作成する
レジ締めの作業を効率化するためには、マニュアルの作成が欠かせません。レジ締め自体は基本的にシンプルな作業ですが、計算や確認作業が伴うため、途中で混乱しやすくなることがあります。そのため、工程ごとにやるべきことをまとめたマニュアルを用意しておくと安心です。
マニュアルは、従業員に業務を教える際にも大いに役立ちます。特に、新人スタッフがいる場合やシフト制で異なる人がレジ締めを行う場合、マニュアルがあれば作業フローを覚えやすくなり、ミスを防ぎやすくなります。作業内容を簡潔にまとめたもので構いませんが、ラミネート加工してレジ締め用具と一緒に保管しておくと、汚れや破損を防ぎ長く使えます。
さらに、マニュアルには「特に注意すべきポイント」や「違算金が発生した場合の対処方法」も加えておくと、万が一のトラブル時にもスムーズに対応できます。このように統一したマニュアルを作成しておくことで、複数のスタッフが働く店舗においても作業に一貫性が保たれ、店舗全体の業務効率向上につながります。
コツ3:レジ締め用のアプリやツールを活用する
レジ締め作業の効率化と正確性向上には、専用のアプリや計算システムの導入が非常に効果的です。手動で現金照合表を使う場合、どうしても計算ミスや数え間違いが発生するリスクがありますが、アプリやツールを活用することで、そのようなミスを大幅に減らすことができます。
たとえば、スマレジのPOSレジアプリには、「手動締め処理」と「自動締め処理」の2つの方法が用意されています。
手動締め処理
従来通り、スタッフが売上や現金管理に関する情報を入力して清算を行う方法です。シンプルで分かりやすいため、手動でも作業を進めやすいのが特徴です。
自動締め処理
会計データが自動的に集計される仕組みで、スタッフは釣銭準備金や銀行預入金などを入力するだけでレジ締めが完了します。この方法を活用すれば、作業時間の大幅な短縮とともに、計算ミスを防ぐことができます。
スマレジのような高機能なアプリを導入することで、レジ締め作業が効率化し、スタッフの負担を軽減するだけでなく、店舗全体の業務効率の向上にもつながります。
このように、レジ締め作業を効率的かつ正確に進めたいのであれば、専用の計算システムやアプリの導入を検討してみましょう。これにより、業務の生産性を向上させると同時に、ミスを最小限に抑えることができます。
コツ4:閉店1時間前からレジ締めの準備をする
閉店後にレジ締めを急いで行い、焦って計算ミスをしてしまうといったケースは少なくありません。こうしたミスを防ぐためにも、レジ締めの準備を閉店の1時間ほど前から始めておくのが理想です。
例えば、コツ1で解説した方法でキャッシュドロア内の現金を整理したり、小銭を自動で計算してくれる「硬貨計算機」を活用するだけでも、作業時間を大幅に短縮できます。また、レジ締めに必要な道具や書類を一つのボックスにまとめておくと、効率がさらに向上します。後述する「現金照合表」などもあらかじめ準備しておくと便利です。
ただし、閉店ギリギリまで顧客が来店するような店舗では、準備の時間を確保するのが難しい場合もあります。そのような場合でも、事前に段取りを工夫し、少しでも作業がスムーズに進むよう環境を整えることが重要です。余裕を持ってレジ締めに取り組むことで、計算ミスを防ぎ、業務の精度を高めることができます。
コツ5:違算金を防ぐための工夫
レジ締め作業で発生する違算金は、特に硬貨の数え間違いや記録漏れが原因となることが多いです。これを防ぐためには、いくつかの工夫を取り入れることが重要です。
まず、現金照合表を活用することをおすすめします。現金照合表は、お札や硬貨、金券などの枚数を記録するシートで、営業中に何度かレジ締めを行う場合でも、その都度金額や枚数を記録しておくことで、違算金が発生したタイミングを特定しやすくなります。また、現金照合表を活用することで、原因追求が効率的に行え、作業のミスを減らす効果も期待できます。
次に、釣銭の受け渡し時に確認を徹底することが大切です。特に繁忙時には、スタッフが急いで渡すことで硬貨やお札の渡し間違いが発生することがあります。顧客と一緒に釣銭の金額を確認するルールを徹底すれば、小さなミスを防ぐことができるでしょう。
こうした対策を日常のレジ運営に取り入れることで、違算金を未然に防ぎ、レジ締め作業の精度を向上させることができます。効率的かつ正確な業務を通じて、店舗運営全体の信頼性を高めましょう。
現金照合表の使い方と書式サンプル
ここで、現金照合表の記入方法について簡単に説明します。下記の表をご覧ください。
現金照合表
レジ内の現金を確認する際は、まずお札や硬貨の枚数を1つずつ記入していきます。
次に、記入した枚数にそれぞれの金種(金額)を掛け合わせて計算し、右側の枠に合計金額を記入します。また、クレジットカードやバーコード決済などの売上金額も、所定の枠に記録しておきます。
最後に、右列に記入した全ての金額を合計して、総合計金額を算出します。この総合計金額が伝票上の売上と一致していれば、計算は完了です。
このように、一つひとつの作業を丁寧に進めることで、計算ミスや記入漏れを防ぎ、正確かつ効率的にレジ内の現金確認を行えるようになります。
POSレジを導入してレジ締め効率化する
レジ締め作業には、違算金の発生や時間的負担などの課題が伴いますが、POSレジを導入することで、その効率化が大きく進みます。POSレジとは、販売情報を管理するシステムが搭載されたレジのことで、これを活用することで現時点の売上状況を瞬時に把握できるようになります。
レジ締めの効率化に寄与するPOSレジの具体的な機能として、以下のような機能があります。
売上データの自動集計
現金売上やキャッシュレス決済の売上をリアルタイムで記録し、自動で集計します。
レジ誤差のチェック機能
現金の枚数や金種を入力するだけで、伝票上の売上と照合し、レジ内の現金が一致しているかどうかを簡単に確認できます。
このような機能があることで、手作業での計算ミスや数え間違いを大幅に減らすことが可能になります。また、作業スピードが向上し、閉店後のレジ締めが短時間で完了するため、スタッフの負担も大幅に軽減されます。
唯一注意が必要なのは、現金の数え間違いですが、それさえ防げばPOSレジによってレジ締めのストレスをほぼゼロにすることができます。効率的な作業環境を整えるためにも、POSレジの導入もひとつの選択肢として検討すべきです。
「スマレジ」はレジ締めの自動化が可能な高機能POSレジ
スマレジは、店舗運営を効率化するための様々な機能が搭載されたタブレットPOSレジで、レジ締め作業の効率化を図る優れた機能も備えており、特に締め作業を自動化できる点が大きなメリットです。
スマレジの「自動締め処理」機能を活用することで、営業中のお会計ごとに自動的に取引の締めが実行され、スタッフが手動で締め処理を行う必要がなくなります。これにより、締め忘れのリスクを排除し、レジ締め作業の効率化と正確性の向上が期待できます。
スマレジの現金管理画面
また、スマレジは売上データをリアルタイムで管理画面に反映させるため、営業終了後に追加の計上作業を行う必要がありません。これにより、スタッフの負担を軽減し、店舗運営の効率化に大きく貢献します。
さらに、スマレジは現金以外にも多くの決済方法に対応しており、クレジットカード、電子マネー、QRコード決済など、様々な支払い手段を一元管理できます。これにより、顧客の利便性を高めるとともに、店舗の売上管理をよりスムーズに行うことが可能です。
違算金リスクをさらに低減する「自動釣銭機」
POSレジの導入とともに、自動釣銭機を活用することで、違算金の発生をさらに抑えることができます。自動釣銭機は釣り銭を自動で計算・排出するため、受け渡しミスを防ぎ、作業スピードを向上させる優れたツールです。
自動釣銭機
スマレジは専用の自動釣銭機との連携が可能で、現金管理の効率化をさらに進めることができます。スマレジでは、高額な自動釣銭機を定額のサブスクリプションプランでレンタルすることもできるため、初期費用を抑えて導入できる点も魅力です。
POSレジと自動釣銭機を組み合わせることで、レジ業務をよりスムーズにし、スタッフの負担を大幅に軽減することが可能です。違算金の課題を根本から解決したい店舗は、ぜひ導入を検討してみましょう。
スマレジの「自動釣銭機」
まとめ
レジ締めは、1日の売上を確認するだけでなく、金銭のやり取りが正しく行われているかを確認するための重要な業務です。例えば、お釣りを間違えて多く渡してしまった場合や、現金の数え間違いがあった場合、レジ内の現金が合わなくなります。こうした違算金の発生を防ぐためにも、レジ締めは正確かつ慎重に行う必要があります。
また、レジ締めを通じて金銭管理の不備を発見し、改善策を講じることが、店舗全体の運営の質を高めることにもつながります。
そして、レジ締めの負担を軽減し、効率化を図る場合には、POSレジの導入が最も効果的です。POSレジはレジ締めの自動化や正確性向上を実現し、スタッフの負担を大きく減らすことができます。レジ締めに課題を感じている場合は、大幅な業務効率化を実現するPOSレジの活用をぜひ検討すべきです。
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