【26年10月更新】消費税減税で今のレジは使える?
税率変更・改修・補助金を解説
消費税減税が実施されても、今のレジが新しい税率に対応していれば、基本的には買い替える必要はありません。設定変更やメーカーのアップデートで対応できる場合があります。
一方、対応できない場合は、改修や買い替えが必要になる可能性があります。まずは、現在利用しているレジが新しい税率や複数税率に対応できるか確認しておきましょう。
この記事では、今のレジを使い続けられるケースや必要な設定、準備する時期、改修・買い替えの費用、補助金など、消費税減税に向けてお店が確認しておきたいことを解説します。
※本記事公開時点では政府方針の段階であり、実施には今後、関連法案の成立が必要です。
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記事のポイント
- まずは、今のレジが新しい税率に対応できるか確認する
- 商品や販売方法によって、複数の税率への対応が必要になる
- 商品数が多い店舗は、税率をまとめて変更できるか確認する
- レジだけでなく、値札・メニュー・連携システムなども変更が必要
- レジの買い替えには、補助金を活用できる可能性がある
今回の消費税減税で、いつ・何が変わる?
政府の方針では、2027年4月1日から2年間、現在8%の軽減税率が適用されている飲食料品の税率を1%に引き下げる予定です。
すべての商品やサービスが1%になるわけではなく、店内飲食や酒類などは10%のままです。また、定期購読の新聞など、8%が適用される取引も残るため、お店によっては1%・8%・10%の複数税率を扱うことになります。
減税の対象商品や期間、税率ごとの違いなど、制度の詳しい内容は消費税減税ナビで解説しています。
- 商品・販売方法
- 現在
- 政府方針どおり実施された場合
- 軽減税率の対象となる飲食料品
- 8%
- 1%
- テイクアウト・デリバリーの対象飲食料品
- 8%
- 1%
- 店内飲食
- 10%
- 10%
- 酒類
- 10%
- 10%
消費税減税で、今のレジは使える?
今のレジが1%への税率変更や複数税率に対応していれば、基本的には買い替えずに使い続けられます。
ただし、対応方法はレジによって異なります。設定変更だけで対応できる場合もあれば、システムの改修やアップデート、動作確認が必要になる場合もあります。
特に、食品と日用品を扱うスーパーや小売店、食品と酒類を販売するお店、店内飲食とテイクアウトの両方に対応する飲食店などは注意が必要です。商品や販売方法によって税率が異なるため、複数の税率を正しく設定・処理できるか確認しておきましょう。
まずは、利用しているレジについて次の点を確認してみてください。
- 確認すること
- 確認するポイント
- 新しい税率への対応
- 1%の税率を設定できるか
- 複数税率への対応
- 1%・8%・10%など、複数の税率を扱えるか
- 対応方法
- 設定変更だけで対応できるか、アップデートや改修が必要か
- 端末の対応
- レジや端末の更新が必要か
- 対応期間
- 改修や動作確認が必要な場合、どの程度の期間がかかるか
- 事前設定
- 新しい税率を事前に登録し、施行日に自動で切り替えられるか
レジと連携しているシステムも確認する
レジの税率を変更するだけでは、対応が完了しない場合があります。会計システムや基幹システムなどと連携している場合は、連携先も新しい税率に対応できるか確認が必要です。
レジだけ税率を変更しても、連携するシステムが対応できていなければ、会計や売上管理に必要なデータを正しく連携できない可能性があります。「レジでは正しく会計できているのに、連携先では正しく処理できない」といった事態を防ぐため、税率変更前にレジと連携先が正しく動くか確認しておきましょう。
連携システム例
- 会計ソフト
- モバイルオーダー
- 券売機
- 売上管理・在庫管理システム
- 基幹システム
レジの税率変更では、どこを確認する?
レジが新しい税率に対応できることが分かったら、次に確認したいのが、税率を商品ごとに変更する必要があるのか、部門ごとにまとめて変更できるのかです。特に数百、数千の商品を扱うお店では、この違いによって税率変更にかかる手間や時間が大きく変わります。
- 確認すること
- 確認するポイント
- 税率を変更する単位
- 商品ごとの変更が必要か、部門単位でまとめて変更できるか
- 一括変更
- CSVなどを使って複数の商品をまとめて変更できるか
- 複数税率の設定
- 店内飲食とテイクアウトなど、販売方法に応じて異なる税率を設定できるか
今回の減税は2年間の時限措置として予定されているため、期間終了後には税率を元に戻す作業が発生する可能性があります。今回の変更だけでなく、2年後の再変更も見据えて、商品を税区分ごとに整理し、どの設定を変更したか記録しておきましょう。
レジの税率変更は、いつから準備する?
利用しているレジの対応方法が分かったら、2027年4月1日から逆算して準備を進めます。
制度が正式に決まってから一斉に対応するのではなく、商品や税区分の整理、補助金の確認など、今からできることを進めておけば、直前の作業を減らせます。
特に多店舗では、各店舗への設定反映に加え、端末の更新や動作確認にも時間がかかる場合があります。店舗数が多いほど作業量も増えるため、直前に対応が集中しないよう、余裕を持ってスケジュールを組んでおきましょう。
- 時期
- お店でやること
- 今から
- ・必要に応じて、商品を税区分ごとに整理する
・レジの導入・改修に利用できる補助金を確認する
・多店舗の場合は、店舗ごとの作業やスケジュールを整理する
- 税率変更前
- 新しい税率を設定し、本番と同じ条件でテスト会計を行う
- 前日
- 設定内容を最終確認し、事前設定できないレジは営業終了後に税率を変更する
- 2027年4月1日
- 新しい税率で運用を開始し、問題なく会計できるか確認する
レジによっては、新しい税率をあらかじめ登録し、施行日に自動で切り替えることができます。一方、事前登録できない場合は、前日の営業終了後から翌日の開店前までに設定が必要です。いつ設定するのかを事前に決めておけば、施行直前の作業を整理しやすくなります。
税率変更前にテスト会計を行う
レジの設定ができるようになったら、税率変更前に本番と同じ条件でテスト会計を行います。
1%の商品だけでなく、1%と10%の商品を一緒に購入する場合や、店内飲食とテイクアウトを切り替える場合など、実際の営業で想定される会計を試しておきましょう。減税前に8%で販売した商品を、減税後に返品するケースも確認しておきます。
あわせて、レシートに税率が正しく表示されるか、税率ごとの売上が正しく集計されるか、会計ソフトや在庫管理システムに正しい税区分が連携されるかまで確認します。
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レジの準備とあわせて、お店全体で対応すること
ここまではレジを中心に準備する内容を紹介しましたが、税率変更への対応はレジの設定だけではありません。新しい税率で営業を始めるまでに、値札やメニューなどの表示を変更し、スタッフにも対応方法を共有しておく必要があります。
1. 値札・メニューなどの表示を変更する
新しい税率に合わせて販売価格を決めたら、店頭の値札や棚札、メニュー、POP、看板などの表示も変更します。
ECサイトやモバイルオーダーなどで価格を表示している場合は、そちらも変更対象です。変更箇所が多いお店では、対象となる表示をあらかじめ洗い出しておくと、更新漏れを防ぎやすくなります。
値札やメニューなどの印刷物を作り直す場合は、制作や印刷にかかる期間も見込んで準備しておきましょう。
2. スタッフに対応方法を共有する
レジの設定や店頭表示の準備とあわせて、新しい税率での会計方法をスタッフにも共有します。
特に、店内飲食とテイクアウトで税率が変わる場合や、返品・交換が発生した場合など、判断に迷いやすいケースは事前に対応方法を決めておきましょう。
レジ付近に簡単な操作手順を用意するなど、スタッフが必要なときに確認できる状態にしておくと、お店の対応を統一しやすくなります。
レジの設定から値札・メニューの変更、テスト会計、スタッフへの共有まで、税率変更に向けたお店の準備は「消費税減税に向けたお店準備ガイド」で詳しく解説しています。
レジの改修・買い替えには、どんな費用がかかる?
今のレジが新しい税率に対応できず、買い替えが必要になった場合、どのくらいの費用がかかるのでしょうか。
POSレジは種類によって価格が大きく異なります。専用端末を使うターミナル型POSレジは50〜100万円程度が目安ですが、タブレットなどの汎用端末を利用する「スマートレジ」であれば、比較的費用を抑えて導入できます。
スマートレジでは、レジ端末だけでなく、レシートプリンターやバーコードスキャナー、キャッシュドロアなどの周辺機器が必要になる場合があります。一般的な機器を一式そろえる場合、1店舗あたり15万円程度からが導入費用の目安です。
- 主な機器
- 価格の目安
- スマートレジ
- 無料〜5万円
- キャッシュドロア
- 1〜6万円
- レシートプリンター
- 5万円
- バーコードスキャナー
- 1万5,000〜5万円
- キャッシュレス決済端末
- 5,000円〜10万円
- 自動釣銭機
- 50〜100万円
このほか、利用するサービスやプランによっては、月額利用料や保守管理費、外部サービスとの連携費用などがかかる場合があります。
そのため、買い替えを検討するときはレジ端末の価格だけではなく、必要な周辺機器を含めた初期費用と、導入後にかかる月額費用の両方を確認しておきましょう。
スマートレジの導入には補助金を活用できる場合も
スマートレジへの買い替えを検討する場合は、補助金を活用して導入費用を抑えられる可能性があります。
政府は、今後の消費税率の変更にも柔軟に対応できる「スマートレジシステム」の普及を進めています。2026年度のデジタル化・AI導入補助金では、スマートレジシステムの導入に係る申請について、3次締切分から優先採択の対象としています。
補助対象となるITツールでは、50万円以下の部分について補助率3/4以内、小規模事業者は4/5以内です。50万円を超え350万円以下の部分は2/3以内となります。
また、レジや券売機などのハードウェアも対象となり、補助率1/2以内、補助額20万円以下です。PCやタブレットなどは補助率1/2以内、補助額10万円以下となっています。クラウド利用料も最大2年分が補助対象です。
- 補助対象
- 補助内容
- ITツール 50万円以下の部分
- 3/4以内、小規模事業者は4/5以内
- ITツール 50万円超~350万円以下の部分
- 2/3以内
- PC・タブレット等
- 1/2以内、補助額10万円以下
- レジ・券売機等
- 1/2以内、補助額20万円以下
- クラウド利用料
- 最大2年分が対象
さらに、2027年4月の税率変更に向けて「事前着手制度」も設けられています。
通常の補助金では、交付決定前に契約や購入をすると補助対象にならない場合があります。一方、今回の事前着手制度では、2026年9月15日以降に対象となるスマートレジの導入やPOSレジなどの改修に着手し、その後に補助金を申請できます。
そのため、補助金の申請を待ってからレジの準備を始める必要はありません。2027年4月の税率変更を見据えて、現在のレジで対応できるかを確認し、必要であればスマートレジへの買い替えや改修を進めることができます。
ただし、すべてのレジや費用が補助対象になるわけではありません。対象となる製品は事前に登録されたものに限られ、契約・納品・支払いに関する書類の保存も必要です。補助対象となる製品や事前着手制度の詳細については、中小企業庁のスマートレジシステムに関する案内をご確認ください。
POSレジで利用できる補助制度については、POSレジ導入で活用できる補助金・助成金でも紹介しています。
税率変更にスムーズに対応できるクラウドPOSレジ「スマレジ」
クラウドPOSレジ「スマレジ」は、複数の税率に対応しています。法改正に伴う税率変更はスマレジ側で一括対応するため、お店で税率を一から設定し直す必要はありません。管理画面のアップデート提供後、スマレジ・アプリを同期することで新しい税率が反映されます。
また、軽減税率対象商品の税区分が未設定の場合や、店舗独自の調整が必要な場合には、商品・部門ごとの税率設定やCSVによる一括変更にも対応しています。
今回予定されている2027年4月の税率変更についても、制度の確定に合わせて対応する予定です。制度の内容やスマレジの対応については、消費税減税ナビで最新情報をお知らせしています。
商品ごとの調整が必要な場合も、まとめて設定
商品ごとの税区分など、店舗側で調整が必要な場合も、同じ税率の商品は部門単位でまとめて設定できます。
異なる税率の商品は商品単位で設定できるほか、CSVによる一括変更にも対応しています。商品数が多い店舗でも、1商品ずつ設定する手間を減らせます。
具体的な操作については、部門・商品ごとの税率設定方法をご確認ください。
店内飲食・テイクアウトの税率をワンタップで切り替え
店内飲食とテイクアウトなど、販売方法によって税率が変わる商品には「販売時に選択」を設定できます。
会計時に適用する税率を選択でき、商品をカートに入れた後でもワンタップで変更できます。店内飲食とテイクアウトの両方を扱う店舗でも、販売方法に合わせて税率を切り替えられます。
設定方法については、基本税率の設定方法で詳しく紹介しています。
複数店舗にも税率設定をまとめて反映
管理画面で設定を変更した後、スマレジ・アプリで商品情報を同期すると、各レジ端末に最新の設定が反映されます。
クラウド上で一元管理できるため、複数店舗を運営している場合も、店舗ごとに同じ設定をやり直す必要はありません。税率変更時の設定を各店舗へ効率的に展開できます。
詳しい税率の設定については、スマレジの税率変更機能で確認できます。
税率変更以外にも、店舗運営を支える機能が充実
スマレジは、税率変更に対応するためだけのレジではありません。
キャッシュレス決済との連携や、訪日外国人向けの免税販売にも対応しています。また、飲食店ではモバイルオーダーを活用し、店内飲食やテイクアウトなどの注文・会計にも対応できます。
さらに、リアルタイムの売上分析や在庫・顧客・複数店舗の管理など、日々の店舗運営にも活用できます。
税率変更をきっかけにレジを見直す場合は、新しい税率への対応だけでなく、その後の店舗運営まで含めて検討してみてください。
スマレジは「デジタル化・AI導入補助金」の対象
スマレジは「デジタル化・AI導入補助金」の対象サービスです。条件を満たす小規模事業者は、対象となるITツールの導入費用について最大80%の補助を受けられる可能性があります。
また、2026年9月15日以降は、対象となるスマートレジの導入などについて、補助金の交付決定前に導入を進め、その後に申請できる「事前着手制度」が設けられています。
税率変更をきっかけにスマレジの導入や買い替えを検討している場合は、スマレジの補助金対象プラン・機器や利用条件をご確認ください。
まずは今のレジが新しい税率に対応できるか確認しよう
消費税減税への対応で、まず確認したいのは、現在利用しているレジが新しい税率や複数税率に対応できるかです。
対応できる場合は、必要な設定やアップデート、連携システムへの影響を確認し、税率変更前にテスト会計まで済ませておきましょう。対応できない場合は、改修や買い替えを検討します。
また、レジだけでなく、商品の税率設定や値札・メニューなどの表示変更、スタッフへの共有も必要です。直前に作業が集中しないよう、今からできる準備を進めておきましょう。
買い替えが必要な場合は、スマートレジが「デジタル化・AI導入補助金」の優先採択対象となっているため、補助金を活用できるかもあわせて確認しておくとよいでしょう。
減税の対象や最新情報については消費税減税ナビ、スマレジの税率変更への対応についてはスマレジ税率変更への対応で詳しく紹介しています。
消費税減税とレジ対応に関するよくある質問
- Q. 消費税が1%になったら、今のレジはそのまま使えますか?
- 新しい税率や複数税率に対応しているレジであれば、買い替えずに使い続けられる場合があります。
ただし、レジによっては設定変更だけでなく、メーカーによるアップデートやシステム改修が必要です。まずは利用しているレジメーカーに、1%への対応方法や対応時期を確認しましょう。 - Q. 消費税減税に向けたレジの準備は、いつから始めればよいですか?
- 今から、現在のレジの対応状況や商品ごとの税区分、利用できる補助金などを確認しておきましょう。
税率変更前には、新しい税率を設定したうえでテスト会計を行います。事前設定できないレジでは、前日の営業終了後から翌日の開店前までに税率変更が必要になる場合があります。 - Q. 消費税減税でレジの買い替えは必要ですか?
- 必ずしも必要ではありません。今のレジが新しい税率や複数税率に対応できれば、そのまま使い続けられる場合があります。
一方、新しい税率に対応できない場合や、メーカーのサポートが終了している場合は、改修や買い替えが必要になる可能性があります。 - Q. スマレジは2027年4月の税率変更に対応しますか?
- スマレジは、今回予定されている2027年4月の税率変更について、制度の確定に合わせて対応する予定です。法改正に伴う税率変更はスマレジ側で対応するため、お店で税率を一から設定し直す必要はありません。
一方、軽減税率対象商品の税区分が未設定の場合や、店舗独自の調整が必要な場合は、商品・部門ごとの税率設定やCSVによる一括変更にも対応しています。店内飲食とテイクアウトの税率切り替えや、複数店舗への設定反映も可能です。 - Q. レジの買い替えや改修に補助金は使えますか?
- 対象となるスマートレジの導入やPOSレジの改修では、「デジタル化・AI導入補助金」を利用できる場合があります。
スマートレジシステムの導入に係る申請は優先採択の対象となっており、一定の条件を満たすPC・タブレット、レジ・券売機なども補助対象です。また、2027年4月の税率変更に向けた事前着手制度も設けられています。
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